箱庭の安寧を望む者 ページ38
同席を望むゾム君達だが、
｢躾られてぇのか｣圧
｢｢｢｢｢…｣｣｣｣｣
｢oh……｣
あの目はガチだった(震)
震える彼等に先に行くように伝え兄さんと着いたのは他の扉とは違い重厚な作りの赤茶色の扉の前。ノックの後に入っていく先生の後ろから一礼して入るとそこには式典には必ず顔を見る校長先生が穏やかな笑みを浮かべて待っていた
｢突然すまないね｣
｢い、いえ！｣
｢立ち話もなんだしどうぞ座って｣
そう言われて兄さん先生の隣に座り視線を校長先生に向けると小さく咳払いした後に話し始めた
｢今回呼んだのは他でもない。騎士団の事だ｣
｢…校長先生、私は｣
｢勿論無理強いをしたい訳ではないし、大事な生徒の妨げになるならブチこr…失礼、此方も正式に抗議するつもりだ｣
｢…校長、｣
ヤダこの校長血の気多過ぎ...
隣で兄さん先生が半目で物言いたげな視線を向けるが無駄にエフェクトを使った微笑みで校長がその視線を流すと
｢昼の1件を“視ていた”限りでは乗り気ではだろうしこの件は学園から正式な断りを入れておこう｣
｢ありがとうございます｣
｢此方も対処が遅くなってすまなかった。今後も1層の学びと研鑽を重ねてくれる事を願う｣
さ、彼等が待ち侘びているだろう？気をつけてね、と出口を指さすと勝手に開いていく扉に驚きながらも先生方にもう一度お礼を言って退室したAは出来るだけ急ぎ足で庭園へと向かった。その姿を視ている室内の2人は、
｢良い子だね｣
｢ウチの連中と張合うくらいヤンチャな時あるけどな｣
｢子供の内はそれくらいが良いのさw...さて、｣
口元の笑みを消して引き出しから1枚の羊皮紙を呼び寄せると机の上の特別性の魔法鉱石から造られた筆を持ち紙の上を走らせれば魔力がインクの代わりに文字を描きあっという間に一筆書き終えたトモは最後に学園の校長であり、グランドマスターの称号を持つ者に与えられた魔刻印を焼き付け窓の外に飛ばせばあっという間に鳩の姿に代わり空を飛んでいく
｢うん、コレで良し｣
｢無駄にプライドの高い奴等がどう出るか｣
｢その時はその時だよ｣
そろそろ本格的にこの国の為に動かなくちゃいけなくなるだろうしね、と意味深に笑い瞬きの間にその場から消えた校長がいた場所を一瞥してから兄さんも部屋から出ていった
その頃
｢お待たせしました！！｣
｢！Aお疲れさん｣
｢校長は何か言ってたか？｣
チーノ君とシャッピ君も来ていたのか合宿メンバー大集合な会議室で先程の事を簡単に話す
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作者名：零
| 作成日時：2022年7月22日 22時
