先生の助言 ページ24
ちょいちょいハプニングがありつつ学校生活を送っていたAは職員室に来ていた。目的はサポ検の出願用紙ともう1つ検定を受ける為に必要な書類を貰う為に
「コレが申請書だ」
「ありがとうございます」
「ここだけの話、競技会の時の数人のスカウターが君の事を酷く気に入ったようで在学期間中の体験実習の依頼を学園に申請している」
「！」
担任の先生から二種類の書類を受け取り礼を言うと少し声を潜めた状態で告げられた言葉に肩がぴくりと跳ねる
その様子を見つめたまま机の引き出しに手を入れ1枚の紙を取り出した。その紙には、
「え…、騎士団？」
「他にも、防衛省とグランドギルド…そして、」
「…くられ研究所？」
誰？と幾ら脳内の記憶を辿ってもヒットしない名前に首を傾げながら志願理由に目を向ければ『ビビっと来たから』てなんだそれ(呆)
「珍しい事では無い。今までも優秀な生徒をいち早く引き抜く為に彼等はスカウターを行事に参加させているのを学園は承認しているし、在学中に入団した者もいる」
「はえ〜…」
「確か君は入学当初の目標は無回答だったな」
先生の話を聞きながら他の文章にも目を走らせていた時にかけられた声に1度顔をあげ先生を見れば真剣な眼差しで私を見ていた。その視線に自然と背筋が伸びまっすぐ見つめ返しながら頷く
「この学園は中央への繋がりも強く、それ故にアチラ側からの無理難題を言われる事も多い。しかし、」
先生は椅子から立ち上がると私をまっすぐ見下ろし
「これは“君”の道だ」
「ッ！」
「君が選び、そして勝ち取ってこそ意味がある」
その後押しをするのが我ら学園の教師だ。辛い事があれば幾らだって手を伸ばしたらいい、声を張り上げたっていい…逃げたって構わない
「ただし後悔だけはするなよ」
「ッ…はい先生！」
「よろしい。検定頑張れよ」
「はい！！」
ありがとうございました！と深く頭を下げて職員室から退室するAの背中を眺めていた担任…ばどきょーは小さく息をついて席に荒く腰掛けた。そこに、
「随分熱く語ってたじゃんw」
「…らっだぁ煩い」
「今年は担任持つって張り切ってなんかキャラ作ってたけど上手くいってるみたいじゃん」
「…」
ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら机に寄ってきた同期に「あっちいけ」と視線で威嚇するが効く訳もなく居座る青いニット帽に大きく溜息を吐いて引き出しから違う書類を取り出した。ばどきょーの手元を覗き込んだらっだぁは、
「ゾムもか」
「あぁ」
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作者名：零
| 作成日時：2022年7月22日 22時
