【wrwrd】スキル遣いの学園日記 vol.5 (ページ19)

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アスレの時間ですページ19

うっすらと日に焼けた肌のらだお先生とは反対に変わらず白い肌のぴくと先生がじゃれあっているのを見ているうちに全員が揃ったのか仕切り直すように咳払いをして

「んじゃ、アスレするか」
「アスレ？」
「初日だし初級アスレから頑張ろうね」

そう言ってぴくと先生が手を叩くと足元の魔法陣からポコポコと飛び出てきたのはなんとも可愛い使い魔達
全身白く、如何にも柔らかそうなお餅の様な身体に簡素な顔付きと色とりどりの蝶ネクタイを付けたそれらは統一の取れた動きでグランドに円を書くように並ぶと

【スパルタンフォレスト(試練の森)】

ぴくと先生とらだお先生の揃った声に反応して使い魔達が淡く光り始め同時に円の中心部から現れた山？はどんどん広がっていき使い魔達がその円を広げるのと比例する様に大きく展開したそれは

「わぁ……」
「オモロそうやんw」
「初級がすぐ終われば中級もやってみような」
「勿論飛行魔法は禁止だから気をつけてね」

目の前に現れた即席野外アスレチックに感嘆の声をあげながら見上げるAの横で早くやりたいのかウズウズと身体を揺らすゾム。多分彼ならあっという間にクリアしてしまうんだろうな、なんて思いながらクリアする為に必要なポイントを確認し出席番号順にスタートする事に

最初の方は皆スルスルと上がって行くが途中の的当てと役3m先への飛び移り、急勾配の坂などゴールに近づくにつれて難易度をあげるそれに脱落する生徒が順番を待ちながらぴくと先生にアドバイスを受けている

お、

「A行ってくるわ！」
「気をつけてね」
「おん！」

そう言って飛び出していったゾム君はスルスルと難所をクリアしあっという間にゴールへと辿り着いてしまった。大きく手を振る彼に振り返していると

「ウォーモンガの野蛮人が」
「ホント迷惑よね」
「…」

ほんと、嫌になるね。こう言うの(溜息)
耳を掠めた耳障りな嫉妬の声を右から左に流してスタート位置に着こうとすると声をかけられ足を止めた

「ウォーカー君、肩にゴミが付いてるよ」
「…ありがとうございます」

胡散臭い笑みを浮かべて肩に触れたその場所をチラ見してから此方も同じような笑みを返してスタートに着く。後ろで何やらクスクスと気味の悪い笑い声が聞こえるが…はぁ、この程度か

走り出した瞬間に肩が熱を持ち何かが発動したようだが

「アビス舐めんなよ」
「なッ…！？」

指を鳴らした瞬間に弾け飛ぶ術式に先程の生徒が声をあげるが無視して進んだ