【wrwrd】スキル遣いの学園日記 vol.5 (ページ13)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:18,018 hit

二学期突入ページ13

カーテンの隙間から入る光と可愛らしい小鳥…はこのアビスにはいないので多分デビターキーと思われる叫び声で目が覚める。うん、いつも通りの朝だ

ゆっくりと身体を起こして欠伸を零しながら大きく背筋を伸ばしベットサイドに置いたカレンダーに記された今日には『始業式』と書かれている

「うん、いい時間。支度しなくちゃ」

まずは1階の洗面台朝の支度を整え、跳ねた寝癖が落ち着いた頃に聞こえた母さんの呼ぶ声にリビングに足を向ければ美味しそうな朝ごはんと笑顔の両親が待っていた
時間には余裕があるので落ち着いてご飯を食べて荷物の最終確認を済ませ鞄を背負いブーツを履く

「じゃ、行ってきます！！」
「「行ってらっしゃい」」

見送る彼等に手を振り返しブーツを起動させて空へと駆け上がる。合宿でもかなりお世話になったソレは帰って来てから父さんにメンテナンスと…多分なんか改造された気がするが軽やかに空を駆けているので気にしない事にするとして、

「いい天気」

広がる青空に自然と上がる口元をそのままに目指すわ我が学び舎。張り切って飛びしすぎたのかまだ人の少ない、というか居ない通学路の上を通り過ぎた先の門には、あ！

「お？」
「トントン先輩おはようございます！」
「おはようさん。調子良さそうやね」
「はい！」

恐らく委員会か何かの仕事なのかまたバインダーを持ちながら門のすぐ横に立つ先輩の隣に降りると緩やかに笑いながら声をかけてくれる先輩と少しだけ立ち話をしてからお仕事の邪魔にならないように教室へと向かう
途中でらだお先生に会って髪の毛をわしゃわしゃと掻き混ぜられたが先生もお元気そうで良かった、と挨拶してから約１ヶ月ぶりの教室のドアへと手をかけた

「流石にまだ誰も居ないな」

がらん、とした教室に苦笑いしてから自分の机に荷物を置いて椅子に座って一息つく。ゾム君達いつ頃来るかな…なんて思いながら机に伏せてぼんやり過ごしていると遠くから誰かが走ってくる足音

そして勢いよく開くドア

「Aおはようさん！！」
「！…ふふwおはようゾム君」

元気よく教室に飛び込んで来たゾムの頭は急いで来たのか風圧で前髪があっちこっちにはねまくり凄い事になっていたので思わず笑いながら挨拶するA
一方ゾムは久しぶりに会えた事が嬉しくてそれ所では無いようでご機嫌で一緒に笑っていると

「ふぁ～…Aちゃんおはぁ」
「A！」
「おはようさん！！」
「ゾム前髪爆発してんで」
「え！？早う言ってや！」