・7 ページ7
A｢お兄ちゃんお兄ちゃん！
大変大変！｣
片桐｢どうした、そんな血相変えて｣
A｢冷蔵庫にあったプリン無くなっちゃってたの！｣
ある休みの日の昼下がり
Aが慌てた様子で俺の部屋に入ってきたかと思えばそんなことを言っていた
片桐｢プリン？｣
A｢うん！プリン！｣
Aのプリンなんざ食べるやつはいない
俺は甘いもん食べねぇし、俺ら以外にこの家にはいねぇ
片桐｢A、なんのプリンだ？
焼きプリン？プッチンプリン？
それとも、牛乳プリンか？｣
A｢プッチンプリン！｣
プッチンプリン…
片桐｢…お前、それ昨日食べてなかったか？｣
A｢え、そうだっけ？｣
片桐｢晩御飯の後に食べただろ？｣
A｢あれ…？｣
片桐｢さくらんぼと一緒に食べただろ？｣
A｢………あ！思い出した！｣
手のひらをポンッと叩いてそう言った
片桐｢思い出したか？｣
A｢うん！
思い出した！
あ、じゃぁプリンないんだ…｣
少し落ち込んだ様子を見せたA
片桐｢…買いに行くか、プリン｣
A｢！？
いいの！？｣
片桐｢あぁ、いいぞ
ついでに、いちごも買うか｣
A｢買う！｣
大きく手を挙げたAの頭を撫でて、財布を手に持つ
片桐｢行くぞ〜｣
A｢うん！｣
Aは、その小さな手で俺の手を握り、満足そうに笑った
ほんと、こいついつまで経っても成長しねぇな
ほんとに4年生か？
でも、そこがまたこいつの可愛いところなんだけどな
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ツキウサウナギ | 作成日時：2019年12月20日 23時
