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中学三年生



とうとうAは朝帰りの日も多くなった



男が出来たのか?と思い探るが、関係ないとだけ言われる



そろそろ泣きそうだ



相良「男か…?男なのか…?
でもそんな気配もない…」



片桐「だな…」



なにか楽しそうな訳でもないし、男と連絡をとっているわけでもなさそうだ



一応三橋達にも聞いてみるが、特に知らないらしい



なら、ただ友達と遊びまくってるだけだろう



片桐「朝帰りがひどすぎるぞ
ちゃんと家に帰ってこい」



A「………」



もうここまで来ると無視



無視はきつい



でもそれでもなんも言えない俺は甘いのか



いや、俺も昔こんなもんだったからかもしれない



兄妹だからこそ分かる事だ



中三の頃親が死んで、その時からAと二人きりだ



反抗期も成長のうち



そう考えてもう何も考えないことにする



そうでもしなきゃ心が持たない



相良「Aにうるさいって言われた…」



片桐「俺なんか無視だぞ」



相良「うわぁ…
きつい…それはきつい…しぬ…」



俺らは夜酒を飲みながらAの態度について話す



これが日課になりつつある



相良「あの頃の可愛いAは何処に…?」



片桐「今も可愛いだろ」



相良「いや、見た目の話じゃねぇよ
いや、まぁ、確かに可愛い…いや、綺麗になった」



片桐「あぁ、綺麗になった
美人になった」



相良「いい女になったよなぁ…
でも、昔はもっと素直でなぁ…」



片桐「お兄ちゃん大好きって言ってくれてた時期もあったのになぁ…」



相良「猛くんかっこいいねって…言ってたのになぁ…」



2人のため息が重なり部屋に響いた



なんつーか、Aとまともに顔も合わせてねぇし



…寂しいなぁ

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作者名:ツキウサウナギ | 作成日時:2019年12月20日 23時

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