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楽しい時間はあっという間に過ぎるという通り、私たちはあれから結構喋り込んでいたようで、
最後の一口を飲み干した時に腕時計を見ると時計の針は午前3時近くを指している。
今日は金曜日で明日は休みなのだけれど、さすがに遅くなりすぎるのもどうかと思いそろそろ帰ることにした。
｢私そろそろ帰ろうかな｣
｢もうすぐ閉店やのに？｣
店にはまだチラホラお客さんがいるようだ。
｢このあと別の店で飲みに行こうって？もう体力残ってません｣
｢フフ、バレてる。じゃあ気をつけて。いつもあんなに人多い訳ちゃうからまた来てね｣
2杯目はサービスだから払わなくていいといって聞かないヤスダに、さすがに悪いからと無理やり払おうとしたが結局折れてしまい1杯目だけしか払っていないので随分と安く済んだ。
ヤスダと見送りに出てくれた大倉さんに手を振り、店のドアを開けた瞬間私は絶句した。
｢嘘でしょ…｣
｢どうしたん？｣
｢ねえヤスダ、今日ってクリスマスだよね｣
｢そうみたいやな｣
｢普通、雨降る？｣
｢え？まじで？｣
ヤスダもびっくりしたように、私の後ろから顔を覗かせる。
｢傘持ってないよ…｣
｢一緒に入って家まで帰る？｣
｢え？！｣
｢うそうそ、ちょっと待っててや｣
そう言って私の肩をポンと叩いたヤスダが、奥へと歩きながらどこかに電話をかけている声が聞こえる。
｢おまたせ、もうちょっと店おって。
雪やったら良かったのになぁ｣
｢ほんと。雪だったら良かったのに｣
｢レイニークリスマスや｣
｢もはや語呂すらも悪いね｣
そんなことを話していると開け放していたドアの前に1台のタクシーが止まった。
｢来た来た｣
｢タクシー？そんなの悪いって！走って帰るよ！｣
そんな私の言葉も聞かず、ヤスダは雨が降り続けている外に出てタクシーの運転手さんと何か話しているようだ。
私も申し訳なく思いながらタクシーの前まで行くと、｢ちょっと濡れるで｣と言いながら私の体を車内へ押し込んだ。
｢じゃあ、この子1人お願いします〜｣
まだ何か言おうとした私を静めるようにヤスダが私の頭を軽く撫でる。
私も大人しく彼の優しさに甘えることにした。
｢俺ら2人とも飲んでるし、そんな高い踵で雨の中走られへんやろ？｣
｢じゃあ、遠慮なく…｣
｢気をつけて｣
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わい - はじめまして(*^^*)楽しく読ませてもらいました！続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2017年7月10日 1時) (
レス) id: 397f5c791b (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - とっぽっぷさん» コメントありがとうございます！そんなことを言ってもらえて本当に本当に嬉しいです！これからも頑張りますね(^^) (2017年2月25日 22時) (レス) id: 232e24a4a7 (このIDを非表示/違反報告)
とっぽっぷ - かっこいいヤスくんにどんどん飲み込まれてくのが悔しいけどドキドキ！みたいな！させてもらってます(〃п〃) 更新ふぁいとです！ (2017年2月24日 8時) (レス) id: 8670bf754b (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さっている様でとても嬉しいです！！これからも頑張りますね(^^) (2017年2月20日 22時) (レス) id: 232e24a4a7 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - とっても面白いです！バーテンダー、ヤスダくんかっこよすぎて毎日ときめいています 笑。これからも更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2017年2月19日 18時) (レス) id: 005b2bfdb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧々 | 作成日時：2017年2月8日 23時
