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そしてやって来た何度目かの金曜日。
私はいつものようにいつもの席でいつものお酒を飲んでいた。
今日はまだ丸山さんの姿は見当たらず、心なしか落ち着かない。
丸山さんは、火曜日にたまに現れるらしく、あとヤスダによると私に合わせて金曜日にも行ける時は行くと言ってくれているらしい。
この前、久々に会えた時に無事連絡先も交換することができてさらに距離が縮まったのかな、って勝手に喜んでいた。
でも、ヤスダへの恋心が薄れたかと言われればそういう訳でもなく、何なら日に日に想いが募っていくような気がしてなんだか少し怖い。
彼が軽い手つきでシェーカーを華麗に操る姿
グラスの中の氷を撫でるかのように回す仕草
さっきまでの真面目な顔つきから一変して笑顔でお客さんと笑い合っている姿。
全てを無意識に目で追ってしまっている。
ほら今も
ヤスダは、ダークブロンドの髪色をした綺麗な女性と仲良さげに話している。
こんなことをいちいち気にしているようでは、もし何かの間違いでヤスダの隣にいられることになってもその役割は務めきれないだろう。
いくら特別扱いしてもらっているとはいえども、客の一人にすぎない私にとってカウンターのひとつ向こうにいる彼は高嶺の花という事実に変わりはない。
「A〜」
いつもの鼻にかかったような少し高めの声で名前を呼ばれて我に帰る。
「なんやねんな〜ぼーっとして」
ヤスダがカウンターを一つ挟んで目の前でけらけらと笑う。
「別に？」
「ふ〜ん。…酔った？」
「酔ってないよ、なんで急に…」
「ほんま、なかなか酔わんよな〜」
「バーテンダーがお客にそんな酔ってほしそうにしてることの方が不思議だわ」
「まあ、お嬢さんを潰すことが最近の目標やから」
と、私の目の前にあったウイスキーのグラスをくぐらせ一気に煽った。
口元を拭う仕草があまりにも艶っぽく思わず息を呑む。
そんな私に気付いたかのように「なにみてんの」って私のおでこ辺りをコツンと叩く。
「丸？」
「は？！」
「女の子がこういう顔してる時は恋しかないやん」
「なんでみんなどいつもこいつも丸山さんを…」
「アイツはやめといた方がええで」
ヤスダが私の言葉を遮り私から目を逸らし声を落として低く呟いた。
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わい - はじめまして(*^^*)楽しく読ませてもらいました！続きが気になります！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2017年7月10日 1時) (
レス) id: 397f5c791b (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - とっぽっぷさん» コメントありがとうございます！そんなことを言ってもらえて本当に本当に嬉しいです！これからも頑張りますね(^^) (2017年2月25日 22時) (レス) id: 232e24a4a7 (このIDを非表示/違反報告)
とっぽっぷ - かっこいいヤスくんにどんどん飲み込まれてくのが悔しいけどドキドキ！みたいな！させてもらってます(〃п〃) 更新ふぁいとです！ (2017年2月24日 8時) (レス) id: 8670bf754b (このIDを非表示/違反報告)
寧々(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！楽しみにして下さっている様でとても嬉しいです！！これからも頑張りますね(^^) (2017年2月20日 22時) (レス) id: 232e24a4a7 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - とっても面白いです！バーテンダー、ヤスダくんかっこよすぎて毎日ときめいています 笑。これからも更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2017年2月19日 18時) (レス) id: 005b2bfdb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧々 | 作成日時：2017年2月8日 23時
