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俺が項垂れていると、奥の方から足音が聞こえて来た。
「あなたは、正しい道を歩んでいるようですね」
「俺なりには、な」
「申し遅れました。天下五剣が一振り、数珠丸恒次と申します。……少しだけ、お話を聴いていただけませんか」
「別に、構わねぇが」
口調こそ穏やかだが、はっきりとした声に、何か悲しみを感じた。
「私がここへ来た時、まだここはこれほどひどい状況ではありませんでした。まだ、皆が庭を駆け回る姿が見れたものです」
「庭……」
今ではすっかり廃れてしまったが、きっと綺麗なんだろう。
俺も、見てみたい。
「しかし、いつでしたか……そうです、大典太殿を迎え入れようとしていた時、なかなかいらっしゃらないので、あの方は心を病んでいったのです」
未だ前の審神者を「あの方」と呼べる数珠丸はすごいと思う。
俺だったら絶対無理だ。
心の広さを感じる。
「そして、その執着心からあのように……。私は、あの方を正しい道へ導く事が出来なかったのです」
「俺も、その気持ち分かる。分かるけどさ、世の中自分の思い通りに事が運ぶなんて考え方が甘い。だからお前が気に病むことじゃない」
「ですが……」
「俺だってそうだ。本当は平泉で死にたくなかったよ。兄上と仲を壊すのも嫌だった。だけど、現実は違った。あれが、俺の運命なんだよ」
俺がそう言った時、腕を誰かに突かれた。
振り返ると、青い髪の幼子がこちらを見ている。
「あなたは、復讐を望む？ 」
「復讐……いや、あれはあれで良かったよ」
「どうして？ 死にたくなかったんでしょ？ 」
「さっきも言ったけどさ、運命はなかなか変えられないんだよ。それに、今俺はここにいる。あの人生に後悔がないか、って言われたらあるけど、でも、あれで良いんだよ」
「ふうん……」
「そんなことよりさ、お前もすごい怪我だな。……ほら」
腕、足にに残った切り傷を少し治す。
少しだけ、こいつが笑った気がした。
「……僕は小夜左文字。僕は、あなたに刃を向けないと約束するよ。だって、あなたの神力は、とても温かいから」
「おう、是非そうしてくれ」
「じゃぁね。掃除に行ってくるよ」
「頼むな」
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レイ - １５の清光と安定の言い合いで「ブス」が「プス」になってますよ。 (2018年1月13日 11時) (
レス) id: 7754c42f3b (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い！！！ - 凄く面白いです！他の作品の更新も頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月4日 13時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
Chokominto(プロフ) - 山姥さん» ご指摘ありがとうございます。直しておきます。 (2017年8月8日 20時) (レス) id: 442c127b0e (このIDを非表示/違反報告)
山姥 - 34の江雪が降雪になってますよ (2017年8月6日 23時) (レス) id: cacb1e1985 (このIDを非表示/違反報告)
Chokominto(プロフ) - マイスヤさん» とんでもないミスをしていました。ご指摘ありがとうございます。すぐ書き直させていただきます。 (2017年6月17日 10時) (レス) id: 442c127b0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chokominto | 作者ホームページ：https://twitter.com/Kotomi5103_song
作成日時：2017年1月23日 15時
