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16, ページ24

『失礼します』

 ドアを慎重に開け、入室する。
 そこには御影玲王の両親が佇んでいた。


 『おはようございます』

御影母「ゆっくり休めたかしら」

 『はい。おかげさまで充実した時間を過ごせました』

御影母「それならよかったわ」

 やはり御影両親、心なしかオーラがすごい。
 でも、怯んでなんかいられない。


御影父「玲王から話は聞いていたが、人柄がよく文武両道を体現しているかのような人だね」

 『ありがとうございます』

御影父「だが、君がブルーロックの人間ということは……俺はあまり君らをよく思っていないよ」

 『……』

御影父「親からしてみれば、大切な子供を赤の他人に預けるなんてできたものじゃない。

 それに玲王は、じきに俺の後継者となる男だ……」

 —————————


玲王「クソッ、親父め……!」

ばぁや「申し訳ありません、坊ちゃん。
 お父様はA様のみとの対話をご所望です」

玲王「Aに何かあったら、例え親父の要望であったとしても、俺は……‼︎」

 険悪なムードが流れる父親の部屋の前で蹲る玲王。
 こんな時になにもできない自分がもどかしい。


誠士郎「……ねぇ、本当に悪いことしてないんだよね?」

ネオン「そのはずですが……」

 —————————


 確かに、お父様が仰っていることは当たり前だ。
 よその家庭に口を出せるほど、私は強くない。


御影父「だが」

 御影の父親の声に、Aはハッと顔を上げる。
 目の前にいる2人の瞳は、どこか違っていた。


御影父「君のおかげで、俺は“可能性”という新たな価値と少しだけ向き合えた」


 玲王のためだと思った。
 我が息子のためならば、それでいい。

 轍を辿れば簡単に安定した未来に行けるのだから……

 でも、ブルーロックから帰ってきた玲王は言った。


 “向こうには俺が見たことないくらいヤバいのがいる。
 実力差がエグいけど、それを支えてくれる人がいる。

 ——————だから俺、自分を信じてみたいんだ”



御影父「だから俺は君に1つ賭けてみようと思う」


 京 Aは、玲王をストライカーにできるのか。

 ここはひとつ、“できない”の方に賭けてみよう。
 外れる可能性が高いほど、賭け事は面白い。

17,To be continued …→←15,



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ネムノキ(プロフ) - LiLiさん» コメントありがとうございます!長らくお待たせしてしまいましたが、本編を更新いたしましたのでぜひ!番外編もよろしくお願いします♪ (4月21日 22時) (レス) id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)
LiLi(プロフ) - ネムノキさん» 青い檻のバーサーク6の方も楽しみにしてます!!めっちゃ面白いんで頑張ってください!! (4月1日 21時) (レス) id: de7dec8312 (このIDを非表示/違反報告)
ネムノキ(プロフ) - コメント欄にて失礼します!長らく続きを出せず、申し訳ありませんでした!近いうちに氷織&烏編を一気に出すのでお楽しみにしていてくださいm(__)m (3月26日 23時) (レス) id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネムノキ | 作成日時:2024年2月8日 0時

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