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いつもより少し……いや、だいぶ早く目覚めた朝。
時計の短針は“４”を指す。
『(二度寝できないくらいパッチリだ……)』
左隣には背を向けて眠る御影玲王、
右隣にはAの腕をがっしり掴む凪誠士郎……
いや待て、結構がっしり掴みすぎてないか？
『(ごめんね、悪く思わないでね誠士郎くん……)』
思いっきり指先に力を込めて、自分の腕をがっしり掴む大きな手を剥がす……が、そんな簡単にはいかない。
さすが健康な男子高校生、握力えぐい。
誠士郎「……い」
『⁇⁇』
誠士郎「…………いかな……い……で」
『(負けるな私‼︎ 心を鬼にして離れるんだ私‼︎‼︎)
ごめんね、トイレ行きたいんだ……離して？』
そっと手を重ねて優しく頼むと、名残惜しそうにAから手を離してくれた。
『あっ……』
そういえば、私って仕事の一環でお邪魔してたよね？
凪誠士郎の“本人証明書”を渡しに来たんだよね？
あっっっっぶな。
※ めちゃくちゃ満喫してて忘れてた
—————————
ある使用人「あっ……A、さま！」
トイレでパパッと今日分の私服に着替え終え、ちょうど廊下を歩いていた時だった。
私のファン、と言ってくれた使用人。
ある使用人「今日、帰ってしまわれるんですよね……」
『はい、短い間でしたがお世話になりました』
少し悲しそうな顔をするけれど、作り笑顔で誤魔化そうとする使用人。
でも、作り笑顔が明らかに下手すぎる。
この人は、自分にとても正直で素直な方だ……
『————————————音穏、ちゃん』
ある使用人「え」
やってしまった、と思った時には遅かった。
とても失礼なことをしてしまった。
でも、あまりにも、似すぎているから、つい……
ある使用人「なんで私の名前、知ってるんですか」
『えっ』
ある使用人「私、ハーフで生まれたんです。
父が日本で、母がアメリカ……だったかな」
『(そうなんだ……)』
ある使用人「それで苗字は漢字、名前がカタカナで」
—————————福島 ネオン。
『ふくしま……ネオン……』
ある使用人「はい。それが私の名前です、Aさま」
もし、ひとつだけ許されるとしたら。
私の願いが届くのだとしたら……
『あの、福島さん……』
もう、離したくない。
たとえ目の前の“ねおん”が、かつての友でなくても。
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ネムノキ(プロフ) - LiLiさん» コメントありがとうございます！長らくお待たせしてしまいましたが、本編を更新いたしましたのでぜひ！番外編もよろしくお願いします♪ (4月21日 22時) (
レス) id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)
LiLi(プロフ) - ネムノキさん» 青い檻のバーサーク6の方も楽しみにしてます!!めっちゃ面白いんで頑張ってください!! (4月1日 21時) (レス) id: de7dec8312 (このIDを非表示/違反報告)
ネムノキ(プロフ) - コメント欄にて失礼します！長らく続きを出せず、申し訳ありませんでした！近いうちに氷織＆烏編を一気に出すのでお楽しみにしていてくださいm(__)m (3月26日 23時) (レス) id: 2f94861ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネムノキ | 作成日時：2024年2月8日 0時
