Gray Zone３

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剛典side






目隠しをして乱れるAさんは、たぶん俺じゃない人を思って乱れてる……。




そう思った……。






そんな時に鳴ったAさんのスマホ。




聴き慣れた彼氏専用の着信音。



いつも出ようとするのに、
『 いい 』って言ってそのまま俺の上で鳴いた。



電話に出ようとしないのは、初めてで……



欲望のままにAさんを求めた…。









んで、ペットボトルを取った時に思い出したわけ。


彼氏からの電話。




Aさんの鞄から取り出して、ロック画面を見れば彼氏からの着信とLINE。









《 A、ごめん 》


《 うん、、、 》


《 本当に、、、ごめん 》


《 ………… 》









んで、今……






『 岩田、、俺眠いんだけど…… 』


「 俺１人じゃ寂しいじゃないっすか。」


『 だからって、なんで俺なんだよ… 』


「 隆二さんに電話したら今子といるみたいだったんで。 」


『 …… 』






LINEの位置情報をこっそり覗き見して、Aさんと彼氏の待ち合わせの場所にオミさんと一緒にきたわけ。んで、コソコソ話しながら聞き耳を立てる。




Aさん達より先に来て、大きな植木がある席へと座った俺とオミさんのすぐ隣には、Aさん達が着席。植木で隠れた俺たちに気づかずに話をする２人。









《 飲んでて…… 》


《 うん、もう、、わかったから… 》


《 でも好きなのは、Aだから 》


《 子供作ったのに？ 》


《 ……悪いとは思ってる。》


《 もういいよ。お幸せにね。》


《 ……ほんとごめん 》









子供？飲んでて孕ませたってこと？




ん？？




ってことは……






『 ……別れたな。』









嬉しいはずなのに……


植木の隙間からAさんを見たら、、、


泣きそうな顔したAさん…。








やっぱり俺じゃダメなの？









『 ……おい、』


「 ……なんすか 」


『 はっきり言ってやれ。それで全部お前の通りになる。』




泣きそうな顔してんのに？
俺のものになるのか？
また卑怯者になるじゃないっすか…。




『 お前がそんなんだから、別れなかったらしいぞ。』


「 ……は？ 」


『 お前の噂、彼氏持ちにしか興味ないって知ってる。』


「 ……誰情報っすか？ 」


『 A 』






もしかして…






『 んじゃ、俺帰るわ…。』





両手を上げて背伸びしたイケメンが、席をたった……。








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