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33話 ページ35

Aside


『……。』

目の前には父様から渡された資料に乗っていた標的、右手にはナイフ。

だが僕にそれを振り翳す事は出来ず、数分間フリーズした状態だった。

それに痺れを切らしたのか、父様は溜を着くと自分の拳銃の引き金を引いた。

目の前の男の脳天がぶち抜かれ、辺りに鮮血が飛び散った。

でも僕には恐怖心なんて少しも無くて、その紅い紅い血に懐かしさを覚えていた。
まるで幼い頃の微笑ましい記憶を思い返すような、

……こんな事考えてしまう僕は、矢張りあの頃と変わらず異常なのだろうか。


「お前もそろそろやってくれよ〜。父さん期待してるんだからな?お前は父さんの自慢の息子なのだから。」

一体こんな糞みたいな僕に今更何を期待しているんだろう。

父様が優しい自慢の父親だと思っていた頃の自分が恥ずかしい。

でも直感で感じている。


_僕は父様に逆らえない。


その内また人を……



"お願い、最期の我儘。もう人を殺めないで。"


"自分が幸せになれると思う道を歩んで。貴方なら大丈夫だから……"

"そしていつか……心から__


辞めて、辞めてよ。これ以上僕を苦しめないでよ。


本当にこんなんで幸せになれるのかよ、そもそも僕は大罪人だ。

誰も、こんな僕が報われる事なんて最初から望まれていないんだよ。

そうだ、どうせ許されない罪だ。それなら……皆を守る為になら僕は手を汚したって構わないんだ。

そうしたら、君はまた僕の目の前に表れて怒ってくれるかなぁ。



嗚呼、でもやっぱり……


……僕は____









『君を殺してまで生きたくはなかったなぁ……。』


そんな呟きは誰の耳にも届く事は無かった。

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あずき(プロフ) - 夜さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととても嬉しいです。……更新頑張りますねw (2017年5月2日 18時) (レス) id: e1f21a4d38 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白かったですよ!更新応援しています、長文失礼しました。 (2017年5月2日 15時) (レス) id: 0efd162ef6 (このIDを非表示/違反報告)
- 今更なんだけど、みんなそんな強く言わなくてもいいんじゃ…気づいてなかっただけなんだから、「オリフラたってるから外しといてください」とかっていえばいいのではないのでしょうか。そんな強く言うことはないでしょう。そして、作者さんを挑発するのはやめた方がいい (2017年5月2日 15時) (レス) id: 0efd162ef6 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - すみません気づきませんでした。ご指摘ありがとうございます。 (2017年3月12日 16時) (レス) id: e1f21a4d38 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - 他の奴らも言ってっけど、オリフラは外さな。あ、別に消去されてもいいって言うんならそのまんまでもええけどw (2017年3月12日 15時) (レス) id: 162b78bfbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あずき | 作成日時:2017年2月17日 0時

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