悪女にハメられた女の子はあの人の妹

23 ページ25

黄瀬サイド



途切れ途切れに、Aちゃんは今まであったことを全て話してくれた。




俺達がAちゃんと出会ったのは、青峰っちと初めて会った時の中学１年の頃。



青峰っちとAちゃんは同い年だけど、青峰っちの方が早く生まれたらしい。



そんなAちゃんも帝光中で、桃っちと一緒にバスケ部のマネージャーをやってくれていた。



青峰っち達キセキの世代の他のみんなと同じくらい、Aちゃんとの付き合いが長い。



だから、いつも見せてくれるあの キラキラ な笑顔をAちゃんから消した このバレー部 は絶対に許さない。




「Aちゃん…話してくれてありがとう。

泣きたい時は思いっきり泣けばいいんスよ」




Aちゃんの頭を優しく俺の胸元に倒すと、我慢してたのか大泣きした。



そんなAちゃんを、まるで子供をあやすかのように トントン と規則正しくAちゃんの背中を叩いた。




黒子「僕、みんなのところ戻ってますね

Aさんをお願いします」



「黒子っち…。わかったっス」




深刻そうな顔をした黒子っちが保健室から出ていくと、入れ替わりで知らない男の子が入ってきた。





「Aさん！！！」



『っ！くにみん…』



「…誰っスか？」



国見「はじめまして。男子バレー部１年の国見英です。

黄瀬涼太さんですよね」




男子バレー部…って。




『黄瀬くん。この子はずっと私の味方でいてくれてたから…』




思わずキレそうになった俺に、Aちゃんは察したのか説明してくれた。

24→←22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す