甘美な日々【ＨＱ短編集】

１４．バレー馬鹿【日向翔陽】 ページ15

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日向はとても優しくていい彼氏なのだけれど、１つ欠点をあげるとすれば " バレー馬鹿 " ということ。


それは欠点ではないのかもしれないけど、彼女の私からしたら少し困ることでもある。



そんな彼を今から、デートに誘うとしている。

男バレは今日休みらしい。

…まぁ断られるの覚悟なんだけど。






『日向！』




「お、A！どうした！？」




『あーえっと…今日遊べるかなって』






私が問いかけると、少し悩んだ素振りを見せる日向。

あぁ今日もダメだったか、肩を落としそうになったとき。





「いいよ！」




『…え？』




「…え？」




『っあ、！えっと…いいって出かけてくれるってこと？』




「？…おう」




『…わかった！じゃあまた後でね！』







あまりの嬉しさに、空でも飛べるんじゃないかと馬鹿げたことを思った。


日向に背を向け、教室に戻ろうとした時腕を掴まれた。






『…日向？』




「今日、家でもいい？」




『え…いいけど』




「やったね！Aとあまり遊べなかったからなぁ。今日全て埋めてあげるな！

じゃ、また後でな〜」







そう言って教室に入っていく日向。


その言葉を理解した瞬間、私の顔に熱があつまった。






『日向のバカ…』







明日、腰が痛くなるのも既に予想できる。

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