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しばらく抱きしめあった後、2人で顔を見合わせて笑った。
「あ…、そう言えば、昨日ごめんね？ベクが変なこと言って。」
SE「…あれ本当に焦った。ベッキョンさんは僕よりずっとAと一緒に居るんだから、付き合ってもおかしくないかな…って。また妬いちゃった。」
スラッと嬉しい事を言ってくれる…。
これが天性の人たらしなんだろうか。
「うんん。私セフニ以外考えられないよ。」
私はセフニの赤ちゃんみたいにつるつるの頬にそっと触れた。
頬に触れた手に、セフニの大きな手が重なる。
SE「…僕も。」
どちらからともなく目を瞑り、触れるだけの軽いキスを交わす。
柔らかくて温かいのに、漏れる吐息はどうしようもなく熱くて緊張してしまう。
少ししてゆっくりと目を開けると、握った手はそのままにこちらを愛おしそうに見つめるセフニと目が合った。
たぶん私も今同じ瞳をしている。
SE「今日、泊まってもいい？」
「うん、もちろん。」
SE「…そういう事、するよ？」
「なっ…！？」
…いや、時期的には全然問題ない。
むしろ遅いくらいだけれど…！
「…は、初めて、…なんだよね、お恥ずかしながら。」
思いっきり目を逸らして言った。
…どんどん声が小さくなっていく。
それと同時に、大きく目を見開くセフニ。
…引かれた？やっぱり引く？
この歳で初めてなんて、引いちゃうよね！？
SE「嬉しい…。あー…っと、優しくするから。」
セフニも顔を少し赤くして私の頭をぶっきらぼうに撫でた。
空いた手でパタパタと顔を仰ぎながら目を逸らしてる。
うぅ…、言うんじゃなかった。
SE「…お腹空いたね。ご飯食べよ。」
「それもそうだね。」
それと同時に、ぐぅ〜っとセフニのお腹が鳴る。
「っぷ、あは！セフニのお腹鳴った〜！」
SE「もう…、そういう子供っぽい所も可愛くて好きだよ。」
「…え、」
ここはセフニが照れるところなのに！
してやられた…。
SE「あれ、どうして赤くなってるの？」
ニヤニヤ、意地が悪そうに顔を覗き込んでくる。
「わ、私もセフニのそういう意地悪な所も好き！！」
やった、やってやった！
私はセフニの反応を伺うけど、それは私が期待していたものとは違った。
SE「…本当に、好き。」
私たちは顔を合わせて笑って、やっとご飯の準備に取りかかった。
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年12月15日 23時
