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そして、私の肩にぽろぽろと流れ落ちた涙。
私の涙じゃない。
耳にかかる吐息の規則は乱れていて、すぐにセフニが泣いているのだと分かった。
SE「…っ、う…、ごめ、カッコ悪い、よね…。」
「…ううん。」
後ろからぎゅうぎゅう抱き締めるから身動きが取れないんだけど、もうそんな事どうでもいい。
「…セフニ、好きだよ。」
どうしても伝えたくなったんだからしょうがない。
SE「ふっ…、う…、僕も…っ！」
セフニと会えない時は色々考えちゃうのに、セフニの顔を見た瞬間、そんなことどうでもよくなるくらい好きが溢れ出すんだから不思議だ。
「…ずっと意地張っててごめんね。私、ちゃんと考えたよ。」
SE「…っ、待って…、言わないで。僕から言いたい。」
私と向き合ってぎゅっと手を握りしめたセフニ。
泣いてるから目は赤いのに、そんな時でもかっこいいからずるい。
…いや、私にセフニかっこいいフィルターがかかってるから？
SE「…まず、謝りたい。結婚のこと冗談にしちゃって…。僕、ちゃんとしたプロポーズしなきゃって思ってて、焦ってこうなったんだけど…。」
「え…。」
ちゃんとした、プロポーズ…。
セフニは、ちゃんと私との結婚を考えてくれてたってこと…？
SE「…だから、僕もちゃんと考えた。絶対にAと結婚したい。誰よりも大切にする。」
もしかして、私プロポーズされてる…？
どんどん滲んでいく視界。
感動で手は震えるし、もうどうしていいかわかんない。
私一人で立っていられる？
SE「…僕と、結婚してください。」
セフニはポケットからエンゲージリングを差し出して跪いた。
あぁ、どうしよう。
私、幸せすぎてどうにかなってしまいそう。
「…うぅ、セフニ〜！」
私は思わずセフニに抱きついて、わんわん泣いた。
SE「もう、そんなに泣かないで？…それより、返事は？」
「意地悪…、聞かなくてもわかるでしょ？」
SE「でもちゃんとAの口から聴きたいの。」
じっと見つめてくるから逸らせないし、ちゃんと私からも言いたい。
「…ふつつか者ですが、お願いします。」
SE「…っ、よかった…っ、」
今度はセフニが泣いて、私が笑ってる。
私、セフニとなら何でも乗り越えられる気がするよ。
だってこんなにも大好きで、愛されているんだもん。
それに、セフニとならずっと笑っていられると思うの。
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年12月15日 23時
