【EXO】お得意さま #2 (ページ50)

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仕方なく私が支払いを済ませ店を後にすると家まで送ると申し出たベク。

「それは嬉しいんだけど…、どっちの家に帰るべき？」

BH「俺んち。」

「…おっけー。私の家ね。」

BH「本当に悪かったから怒らないで。」

ベクに聞いた私がバカだった。

でも、今日はセフニの家に帰ってもアルコールが入っているから良くないよね…。

ちゃんと誠意を見せないと！

「でもこうやって私の家まで歩くの久しぶりじゃない？小学生の時は一緒に行ったよね。」

BH「あーそうだったな。…懐かし。」

小学生の時は私の方が身長も高かったし、ベクが忘れ物をしたら貸してあげてたのに。

もうすっかり私より大きくなってる。

身体も心もずっと成長したんだ。

BH「そういやお前あそこの公園で告白されてなかった？」

「…あ～、あったね。…確か…、」

テミンくん…。

「えっ！？！？！？テミンくん！？！？」

BH「うわっ何だよいきなり大声出すなって近所迷惑だろうが…。」

全くもってその通りだけど…！

「ねえ、テミンくんってあのテミンくん！？」

BH「はあ？まじで何の話してんの？」

「私のお見合い相手！！！イ・テミンさん！！」

怪訝な顔をして私を見てるベク。

周りは暗いけど、ベクが本当に嫌そうな顔をしていることだけは分かった。

BH「…もしかして、小学生の時のテミンくんと同一人物だと思ってる？」

「いや…、可能性はなくないかな、って…。」

思い出せ私、あの時の可愛らしいテミンくんを。

＊

放課後ベクと帰っていた時に公園で一人で泣いていた男の子。

私は放っておけなくてベクを置いて走ってその子に話しかけた。

顔をあげるととても綺麗な顔で女の子かと思った。

「ねえ、どうして泣いてるの？」

TM「クラスの男の子達が女の子だっていじめてくる…。」

「そ、そんなことないよ！かっこいいよ！」

咄嗟に出た言葉は彼を少しは救えたみたいで。

TM「ありがとう…！僕、イ・テミン！将来君と結婚する！」

「私はA！あはは、テミンくん面白い！」

＊

「…マジだ。」

BH「…本当に今日は寝た方がいいぞ。」

そんなこと私だって分かってる。

でも、絶対テミンさんだ。

BH「おい、もう着いたぞ。」

「へ？あ…、送ってくれてありがと。おやすみ。」

BH「ん、おやすみ。」

ドアを閉めて一息付いても、私の頭は考えることをやめてくれなかった。

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