【EXO】お得意さま #2 (ページ4)

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BH「A！…良かった、心配した。」

定時で退社して帰ろうと会社を出ようとすると、ベクが私を呼び止める。

そして私の頭に触れようとして直前でやめた。

…あれ、私無意識に強ばってたかな。

BH「ご、ごめん…。また、Aを守れなかった。」

ぎゅっと拳を握りしめて、俯くベク。

ありがとうって気持ちを込めてそっとベクの手を包み込むと、すぐに顔をあげて驚いた顔をした。

BH「…大丈夫、なの？」

「大丈夫に決まってるでしょ。知らない人と好きじゃない人に触れられるのは嫌だけど。」

ニッと笑うと、それにつられてベクもあの私が大好きな四角い口でニッと笑う。

…やっぱり、ベクは調子に乗ってて意地悪な方が似合う。

BH「やっぱり俺が四六時中ついてた方がいいよな～！あ、でも俺モテるしAが嫉妬しちゃうか！」

「は？何言ってんの。」

…前言撤回。

ベクも少しは塩らしくなってほしいわ。

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「ただいま…、って言っていいのかな。」

セフンさんの家に帰ってきて呟いてみる。

無言で入るのも何だし、なんて言ったらいいんだろう。

手にはセフンさんから渡された合鍵。

一応インターホンを鳴らしてみたけれど、なかなか出ないからまだ帰ってきてないんだろうと思って勝手に入ってしまった。

SE「おかえりなさい、Aさん。」

「え！？居るなら開けてくださいよ！？」

SE「ちゃんと合鍵使うか試しました。」

そう言って意地悪そうに笑うセフンさん。

あれ、その意地悪さはベクから移っちゃったのかな？

セフンさんはそのまま純粋なままでいてよ…。

「…お望み通りちゃんと使いました。」

SE「ふふ、満足です。」

うう、その顔はかわいいから反則だって。

SE「それにしても、Aさんが僕の家に帰ってくるなんて夢みたい。」

「え…？」

SE「この前僕の家に泊まった時、ソファで寝てるAさんを見て『この寝顔が毎日見れたらいいのに』って思ったんです。」

この前…、セフンさんに食事に連れて行ってもらってからわたしが寝落ちしちゃった時か。

…というか、寝顔見られてたの！？

SE「あ、顔真っ赤。」

「もう！」

恥ずかしくて手でパタパタと顔を仰いでいる間にセフンさんはキッチンへ行ってしまったみたい。

…あれ、『この寝顔が毎日見られたら…』って、結構凄いこと言われてない？

ちょっと、言い逃げはズルいよセフンさん！

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