【EXO】お得意さま #2 (ページ48)

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「なんかアッパが勝手にお見合いの話進めちゃってて。」

BH「…もちろん断ったよな。」

「それが…、彼氏が居るからって断ったら『結婚してないならまだチャンスはある』って引き下がってくれなくて。」

BH「…マジかよ。図太いなそいつ。」

ベクは呆れた、といでも言いたげにまたビールに口を付けた。

BH「…でも、ちょっとかっこいいかも。好きな女に彼氏が居ても諦めないの。」

…まぁ、言われてみればそうかも知れない。

私もつられるようにビールをまた口にした。

「ベクみたいなヘタレには出来ない事ね。」

BH「マジで一言余計。」

ベクは一瞬私を睨んだけど、もう目はとろんとしてるし顔は赤いし、全然怖くない。

BH「あーやば、俺酒弱くなったかな。もう眠いんだけど。」

「本当に寝ないで。置いてくから。」

BH「やだ、置いてかないで～。」

そう言ってベクは私の手を握ってふにふにしてきた。

無駄に力が強いから離せないし。

BH「はあ～…俺ホントにAの事好きだったんだよ？てか今も好きなんだけど！マジでセフンさん何考えてんの？」

「いや私に言われても。」

ふにふに、ふにふに。

一向に私の手を離す気配はないし、私の手で遊んでる？

…あれ、ちょっと距離近くないですか？

BH「ちょっと携帯貸して。」

「は？何でよ、こら奪うな！」

無理やりスマホを奪われて高い位置に持っていかれたらさすがに取り返せない。

ベクは身長はセフニ程高くないけど、女の私には届くはずもない。

BH「あーあった。ちょっとA静かにしてて。」

「何でよ！何すんの！」

おもむろに私のスマホを自分の耳に当てるベク。

もしかして、電話してる？

……誰に？

BH「あーもしもし？…ひっ…、いや酔ってないです。」

しゃっくりもしてるしおじさんか。

てかスマホ返してよ。

「ねえ～ベク！返して！」

ベクは私の言うことなんて耳を傾けようともしないで、依然画面の向こうの相手と話してる。

BH「そういう事だから、俺とA付き合ってる。振られたんですよあなた。」

「……ええええ！？！？」

私が叫ぶよりも前にソサクサと電話を切ってスマホを押し付けた。

…まって、どういう事？

あの会話の流れだと、電話の相手はセフニ…だよね？

BH「…そのお見合い相手の人の言うことも一理あると思って。結婚する気無いんだろ、セフンさん。」

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