【EXO】お得意さま #2 (ページ41)

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ぐるぐると嫌な事ばかり考えてしまう私の頭。

セフニは何も悪くないのに、本当に私ってダメな人間だ。

…でも、このまま泣いていたってなんの解決にもならない。

今までの経験上このネガティブな考えを止めるのは時間しか無いということも知っている。

ワガママで自分勝手だけど、ちょっとだけ許して。

私はセフニの家にある私物を片付けて、自宅に帰る準備をした。

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Sehun side

Aのお見合い相手のテミンさん。

僕という彼氏がいるにも関わらず、一目惚れしたからって結婚まで持っていくなんて随分強引だな。

話によると、容姿端麗で経歴も完璧らしい。

…しかも、結婚してないならまだ僕にもチャンスはある、って…。

しまった、早くプロポーズすべきだった。

そんな事を思った時にはもう遅くて。

勢いで結婚しようなんて言ってしまったけれど、それが本当に最悪の選択だった。

Aはすごく驚いていた…。

本当に驚くだけで、これだけ長く一緒にいるのに嬉しいのか悲しいのか、Aの気持ちが分からなかった。

その時、以前話した『まだ仕事を頑張りたい』ってAの言葉が頭を過ぎって。

こんな何も準備してないプロポーズじゃダメだっていう僕のプライドと相まって、冗談にしてしまった。

…僕は本当に最低だ。

Aは酷くショックを受けたみたいで、泣きそうになりながら僕の書斎だった自室に入っていった。

Aの手を掴まなきゃ。

頭ではわかっていても、僕の身体は動いてくれない。

バタン、とドアが閉まった音がしてから、この世界は音がなくなったみたいに静まり返った。

僕の世界で奏でられる音は全部Aだったんだ、って思うくらい。

…何だかこのままAが消えてしまいそうな気さえして、酷い不安が僕を襲った。

本当は僕の方がAを不安にさせて傷つけたのに。

Aのことを愛しているのに、僕は僕のためにAを傷つけたんだ。

それなのに、僕の心にはぽっかり穴が空いたみたいで…。

…ちゃんと謝って、そして僕の気持ちを伝えよう。

Aとこの先の人生を寄り添って歩いていきたいって。

だから、もう一度だけチャンスを頂戴？

お願いだから、僕の話を聞いてよ。

何も言わないで出て行くなんて、ずるいことはして欲しくないよ…。

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