【EXO】お得意さま (ページ35)

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Kyung-soo side

GS「セフニとAってどういう関係？」

SE「…ただの取引先の担当同士です。」

僕の方がAと近い距離に居ることを知っていたから、強気に出た。

案の定彼はよろめいたけれど、僕だってこんなの虚勢だってわかっている。

…でも、もしそうだとしてもAの"兄"になれるのは僕だけ。

SE「ギョンスヒョンとAさんは、」

GS「知りたいの？」

SE「…いえ。」

だって、それを認めてしまったら彼が彼女に対してそういう感情が、少なくとも興味があるのを認めているのと同意義だから。

彼も狡いけれど、僕だって狡い人間だ。

…少なくともAの前では。

GS「話すの大学時代ぶりだよね。今度ご飯でも行こうよ。…Aも一緒にさ。」

SE「…そうですね。では、また。失礼します。」

そう言って彼はすぐに電話を切った。

そんなに僕と話したくなかったのかなぁ、なんて心の中で問いかけてみる。

当たり前だろう、話したくないに決まってる、って自分で突っ込んでスマホの画面を見つめた。

そしてメッセージアプリを開いた。

罪悪感よりも支配欲の方が強かった。

…あぁ、Aの連絡先の男の名前を全部消したい。

というか、メッセージアプリなんて要らないしAは僕とだけ連絡取れればいいんだよ。

どいつもこいつも邪魔なんだよ。

上から順番に、削除のボタンを押したくてたまらない。

「…オッパ？」

GS「…A。どうしたの。」

「眠れなくて。…それよりなんでオッパがわたしのスマホ持ってるの？」

顔を顰めて僕に問いかけてきた。

…僕のことを疑っている顔だ。

そんな顔も好きだけどさ。

GS「さっき着信があったから、僕が出たよ。…セフンさんから。」

「えっ、セフンさんから！？なんて？」

GS「Aのこと心配してたよ。…ただの取引先の担当にしては随分干渉してくるんだね。」

目を細めて、少し近付いて問いかける。

…ほら、あからさまに視線を逸らして口ごもってる。

それは、隠したいことがある時の顔。

「後で連絡するからスマホ返して。」

GS「僕も勝手に出てごめんね。無視するのも悪いかなって思って。」

Aにスマホを渡してから顔を覗き込んでおでこに触れる。

…照れてる、かわいい。

GS「少しは熱引いたかな。」

でも少し顔が赤いのは、僕のせいだと思っていいかな。

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