蒼の炎【呪術廻戦×鬼滅の刃】

１９話 ページ25

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少し残った灰を前に静かに手を合わせているといつの間にか閉じていた生得領域。

皆が呪霊を倒してくれた？

でも、相手は特級。


虎杖くんが宿儺を出した？


そう考えた瞬間、ゾワッと蛞蝓に背中を這われるような恐怖を感じて、私は走り出した。



嫌な予感。誰かが、死んでしまう時に感じる、冷たい予感。





虎杖くんと伏黒くんが見え＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



『ぁ……あ……』


「──────長生きしろよ」



そう言って、心臓が抉り取られていた虎杖くんは倒れた。


雨で髪が濡れていくのなんて気にならない。


それ以上に、私が呑気に手を合わせていたせいで死なせてしまった。

そういった自己嫌悪が私を襲った。


妓夫太郎と堕姫を弔うのは大切なこと。

でもそれは、呪霊との戦闘中にやるべき事では無かった。


たった三日、されど三日。

皆と過ごした時間はとても平和で、まるで呪霊なんて居なかったかのように笑い合えた。


平和ボケ。


その一言で済ませられること。



『ごめん、伏黒くん、私が、私がちゃんとしてたら、虎杖くんは死んでなかったっ！！』



私は強いと驕っていた。

全然強くなんかないのに。



「継国のせいじゃない。どちらかと言うと、俺のせいだ。」



伏黒くんはいつもの声の調子でそう言った。



零れ落ちた涙は雨と混ざった。



パキ＿＿＿＿と、何かにヒビが入った気がした。






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