まどろみの空隙２（ Yuri.C ）

まどろみ（55） ページ10

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A「 ······ 、」




··· 遅い、


侑李くんが、帰ってこない ······




帰りが遅くなるとは言っていたものの、もう既に夕食は食べ終わり、時刻は夜の10時頃。



いつもの部屋のベットの上でくつろいでいた私も、流石に不安になってしばらく前にメッセージを送ったけれど、返事は無く

初めての不安がぐるぐると頭の中を駆け回る ···



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ベットが少し沈む感覚で、ふと目を覚ましたの。




侑李 「 あ ······ ごめん、起こしちゃった？」



A「 ！！侑李くん、」





携帯を握り締めたまま眠りに落ちてしまっていた私の前には、待ち侘びていた侑李くんの姿。




A「 待ってた ··· もう、遅いよ、」




ポスンと侑李くんの肩を軽く叩いた。




侑李「 ······ ごめんね 」



静かにそう言って眉を下げる侑李くんに、私は微かな違和感を覚える。





A「 ········· 侑李くん、何かあった？」



侑李「 ！ 」




ばっと顔を上げた侑李くんの瞳からは同様の色が見えた。



やっぱり、何かあったんだ ······



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侑李「 ······ A、聞いて欲しいことがあって 」



A「 ··· うん、」





向き合った私たちの間に、ほんの少しピリリとした空気が流れたの。






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