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「なんだ、見せつけやがって。
もっと派手にイチャついていいんだぜ?」
『見せつけてませんしイチャついてなどいません。
なんですか、天元』
Aは笑顔のまま、宇髄を見上げた。
「久しぶりに飲まねえかって誘いだ」
『それは魅力的なお誘い………ですが、お断りします。
年末ですし、実家に帰るので…』
Aの申し訳なさそうな顔に、宇髄は笑う。
「おう!じゃあ年明けたら派手にやろうじゃねえか!」
そう言ってバシバシと背中を叩き、宇髄は他の柱を誘いに行く。
いつの間にか傍に来ていた煉獄と共に、Aは屋敷から離れる。
「最近、近所の人に薩摩芋を大量に貰った!君も今度食べに来るといい!」
嬉しそうな雰囲気が全身から溢れる煉獄に、Aは笑った。
『杏寿郎の好物ですもんねぇ。
そうだ、俺の実家は炭焼きなんです。その炭で焼き芋にするのはどうですか?』
煉獄の目が輝く。
「よもや!それはいいな!!」
『では年明けにでも炭を持ってお邪魔しますね』
「楽しみだ!!」
『………ところで、実弥と義勇は意外と仲が良かったんですね』
「ンな訳ねェだろ」
「……ないのか」
横にいる煉獄が驚き、2人で振り返る。
『おや、お2人で歩いているからてっきり仲が良くなったのかと___』
振り向きざま、Aがよろけ煉獄は後ろから支えた。
「大丈夫か、A」
『______っ、すみません…少し……』
そう言うも上手く動けず、Aは煉獄の身体に寄りかかる。
「なんだ、具合でも悪ぃのか?」
不死川と冨岡は駆け寄り、顔を覗く。
Aの顔は酷く青ざめ、額にはびっしりと汗が浮かんでいた。
「……胡蝶の所に運んで、様子を見て貰おう」
煉獄がそう言うと、Aはその腕を掴む。
『大丈夫です…原因は分かってますから。
杏寿郎、屋敷まで運んでもらえますか?少し休めば良くなります。
実弥と義勇は、また今度ゆっくり話でもしましょう』
「あァ」
「分かった」
2人の返事を聞き、煉獄はAを背負った。
煉獄達を見送った2人は___
「そもそも!なんでテメェは着いて来やがるんだ!」
「おはぎ……」
そっと包みを取り出す冨岡に、不死川は叫んだ。
「うるせぇ!!」
ーーーーー
特大ブーメランだよ、実弥(By作者)
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いおり(プロフ) - とってもドキドキして、続きが気になりまくりです……!!更新楽しみにしてます! (2022年12月12日 19時) (レス) @page30 id: c0ee6ff83c (このIDを非表示/違反報告)
シエルくん。 - めちゃ面白かった!! (2022年11月28日 19時) (レス) @page30 id: 82384aca28 (このIDを非表示/違反報告)
ドングリ - 続きが気になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ(ΦωΦ) (2021年7月10日 15時) (レス) id: 0adc01732d (このIDを非表示/違反報告)
猫の恩返し(プロフ) - ほう、、、覚悟はいいですか?(黒笑) (2021年5月23日 0時) (レス) id: 3ce4a98013 (このIDを非表示/違反報告)
皐月蒼&夜/夜月(プロフ) - らんかさん» コメントありがとうございます!!本日更新させて頂きましたので、是非お楽しみください〜! (2021年2月9日 11時) (レス) id: 1190da7c8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜月 | 作成日時:2021年1月3日 0時