太宰幹部 ページ33
私は太宰がニヤリと笑ったのを確認し、
A「先ず此れ。」
太宰の外套から摺ってあった本を投げ返す
太宰は少し驚いたような顔でそれを受け取った。
太宰「へえ。いつの間に」
A「悪趣味な本だって与謝野女医が言ってたよ」
太宰「そりゃ酷いなあ」
A「次」
私は告げると太宰の目の前にバサッと服を落とす
太宰「・・・此れは?」
A「情報室行くんでしょ?
案内してあげる。だからそれ着てね?」
__10分後
太宰「何故私がこんな格好しなきゃいけないのかな?」
今の太宰は4年前と同じ服装だ。目にも包帯を巻かせた。
A「怪しまれないようにね?太宰幹部?ww」
太宰「笑わないでくれ給え。
・・・蛞蝓に会わなきゃいいけどねえ」
A「それをフラグって言うのよ。」
太宰「うげえ」
太宰はこれでもかという程に顔を顰めた。
A「冗談よ。兄様には会わないわ」
太宰は訝しむ顔をしているが私は構わずに地下室を出た。
太宰は横に並んできた。
沢山の黒服達とすれ違ったが特に太宰だと気づくものはいなかった。
A「却説、着いたよ」
私は暗証番号を入力し太宰を部屋に入れた。中に入り、ドアに寄りかかって問う。
A「何が知りたかったの?」
太宰「敦君を捕らえようとするなんて一体どんな愉快な組織かな〜って思ってさ」
太宰はケラケラと軽く笑って資料を探し始めた。
太宰「__処でA」
A「何」
太宰「任務帰りかい?」
A「まあね。お宅の人虎くんにうちの芥川くんが派手に毀されたものだよ。」
そう言うと太宰はへえ。と眉を上げた。
太宰「その芥川君は今何処に?」
A「置いて来た。海の中に沈んでないと良いけどね」
太宰「君、偶に非道いよねえ」
太宰に苦笑いされた。
A「だって部下だし。
任務に失敗したんだから自己責任でしょ」
私は、当然だろう。という顔をした。
太宰「まあその位の感覚じゃないと幹部なんてやってられないからねえ」
時は今日の午前中まで遡る___
A「却説。芥川くん、準備はいいかな?」
芥川「はい。完了しています。」
A「今の鏡花の居場所は・・・っと」
私はパソコンを開く。
鏡花は街の色々な場所を移動している。
A「この様子だと__
○○の交番かな、会うのは。
__楽しみだな。
芥川くん、部隊の用意も終わってるね?」
芥川「はい。」
A「じゃあ行こっか。
____本当に楽しみだよ。今からね。」
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作者名:夜 | 作成日時:2018年11月3日 22時