chapter 6 ページ7
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「佐藤さん!」
休憩の終わり際。
今出してる分で殻になったボトルがあれば、と回収に回りつつ、端に転がる取りこぼしのボールを拾い歩く佐藤さんに、声をかける。
「はぁーい、もうそれ飲みきった??」
振り返ってニコッと笑ってくれるのが、ちょっと眩しい。
「あ、そうじゃないんだけどさ。」
きっちり分担してマネージャー業をこなしてくれているところに全く関係のない話で申し訳ない気もしてしまうけど、さっきのツッキーの態度が気になりすぎて居ても立ってもいられなかった。
「さっき、ツッキーと何話してたのかな、って。」
こんなことで時間とってごめん、と思いつつ聞くと、へ?とちょっと抜けた声が響く。
「んー、なんていうかな、頑張ってる人はきらきらしてかっこいいね、って話?」
伝わるかわかんないけど、と言う佐藤さん。でももう、俺の思考はさっきのツッキーの言葉と、今の佐藤さんの言葉が都合よく結びついてしまってショートぎみ。
かろうじて、そうなんだ、ありがとう!と返したような、返せなかった、ような。
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あめ - 面白いです!!更新楽しみにしてます… (2022年2月8日 19時) (レス) id: aca36a2c7b (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - 山口忠の小説が少なすぎるので嬉しすぎますし、面白いです…更新楽しみにしてます! (2021年3月23日 2時) (レス) id: 85ad8c6978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:地下2階 | 作成日時:2021年3月18日 23時