彼がヤンデレに2 ページ7
彼がヤンデレに2
アレクサンドル
「何度も手当をすみませんマスター、...カーチャは勿論他の貴銃士達だって殆ど怪我をしていないというのに私は...」
アルコール臭が充満する衛生室。痛々しく血が滲む腕に手当を施していくと暗い表情をする彼。最近怪我の頻度が増えた彼に不安が募る一方で。
「私はマスターのお手を煩わせるばかりで...」
涙を滲ませる彼にそんな事はない、貴方が必要だと言いながら抱きしめますが...。
これしきの痛みで愛する貴女の気を引けるのならば安いものです。ああ、次の作戦ではもう少し派手にやってもいいかもしれません。また手伝ってもらわなくては。
嬉しそうに微笑む彼の本性を知るのは二人だけ。
大切な仲間を傷つけたくない、けれど貴女を独占したい。そんな彼は他に方法が無かったのです。
カトラリー
「おはよう、マスター。朝ご飯出来たから一緒に食べようか」
彩りのいい朝食に貴女好みの食器が二人の部屋を鮮やかに彩ります。好みの味付けに美味しいと零せば嬉しそうにする彼。
「昼食は一緒に食べよう。夜の分と明日の分は準備しておくから。僕が帰ってくるまで他の物は食べちゃ駄目だよ?また嘔吐したら大変だからね」
アレルギーでもないのに何時しか彼の作った食事以外食べられなくなり、臭いですらキツく感じるように。
材料も作り方も調理器具も同じなのに一体何故。医者は依存症といった精神的な問題ではないかと言いましたが、本当にそうでしょうか?
「どうしたの?マスターの好きな料理、マスターの好きな味付け、マスターの好きな食器。マスターの好きな僕。...ね、好きな物に囲まれた食事は幸せでしょ?僕も幸せだよ、とってもね」
イエヤス
「マスター、実は俺の故郷で使う箸が手に入ったんだ。女性の髪飾りなんだがもらってくれないか?」
トンボ玉が美しい箸を差し出します。
それをつけてから、困ったときにはいつも彼が現れるから不思議です。
例えば忘れ物をしたとき、
例えば傘がないのに雨が降ったとき、
例えば体調を崩して倒れたとき、
例えば知らない人に暴行されそうなとき、
何時だって助けてくれるのは彼なのです。
いつしか助けてくれるのは彼だけだと思い込む貴女。自分の手を汚さず貴女を依存させた彼には気付かないまま。
「どうしたんだ?マスター」
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マロ - 独立戦争組、カトラリー大好き!!めちゃくちゃ萌えました! (2020年2月24日 3時) (レス) id: 30bae9520c (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - できればバレンタインとホワイトデーの話もお願いします。季節ずれててごめんなさい。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 70f4d54f5a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 話を読んでいて楽しいし,最初からアレクがいることがとてもうれしいです。私もアレク推しです。 (2019年4月4日 2時) (レス) id: 70f4d54f5a (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - リクエストありがとうございます(^-^)/既存話には出来次第載せていきますので (2018年9月29日 21時) (レス) id: e636bce469 (このIDを非表示/違反報告)
りん@受験生にゃる - キャラのリクエストOKならケンタッキーとマルガリータ追加してほしいです☆∀☆ (2018年9月29日 10時) (レス) id: 5f089f2d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこと | 作成日時:2018年9月29日 4時