「おかえりなさい」の ページ48
私の目の前には1つの扉がある。
といってもそんな深刻なもんじゃない。なんせこの扉の向こう側はシルクの家なのだ、散々毎日のように上がっていたため行き慣れてる...
のだが。
今、私は中に入ることを躊躇っている。
なぜ動けずにいるかというと、事の起こりは1時間前____
プルルルル
プルルルル
家でのんびりゲームをしていると、私のスマホに一通の着信が入った。画面には「たらこ先輩」の文字(定期的に名前変えては遊んでる)←
時計は間もなく午後6時になろうとしていた。
『はい、もしもし』
シルク「“茜!お前1時間後に俺ん家来い!時間厳守!”」
『え?』
ンダホ「“遅すぎても早すぎてもダメだからね!”」
モトキ「“覚悟して来るように!”」
『ちょ、あの、』
シルク「“んじゃ、1時間後にな!”」
『おい』
ツーツーツー
『...えぇ?』
シルクたちの急ぎ気味な声が聞こえてきたと思ったら勝手に時間指定され厳守された挙句に一方的に切られるという暴挙が。
...え、何事??
確かに今日の予定としては8時にシルクん家集合だったが、もしこの時間私が1人でショッピングに勤しんでたりしたらどうするつもりだったんだろうか。
私は一つため息をついて、ゲームに戻った。
...というわけだ。
直後は訳も分からなかったため何も考えていなかったが、ここに来てようやく頭が回り出した。
もしドッキリだったら?もし深刻な話だったら?
この間重めのドッキリを仕掛けた立場で言えたことではないが、そう考えるとやはり一歩引いて考えてしまう。
時計を確認すると6時57分。
ここに着いたのが50分ちょい過ぎだったから、既に5分以上も扉の前で悶々としていることになる。
『ふーー...、...よし、急に来る系ドッキリじゃなきゃいける』
インターホン押してからシルクの家まで1分とかからないため、さすがにこんなにタイムロスしてたら訝しがられるだろう。
私は自分に喝を入れると、ゆっくりと中に入った。
『え...?』
中は真っ暗だった。
いや、厳密に言えば廊下の電気はついていた。
リビングから光が一切漏れてこない。つまり、リビングには電気がついていないのだ。
なのに人の気配はする。
まさか、ホラー系ドッキリ...!?
私は最大限警戒をしながら、ゆっくりとリビングへの扉を開けた。
余談だが、ここで隠しカメラがないか探してしまう辺り完全に職業病にかかってるなと思った。
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チョコザイ(プロフ) - おもしろい (2018年7月28日 16時) (レス) id: 613124173f (このIDを非表示/違反報告)
Alice:A(プロフ) - よつ葉@YouTube命。さん» おう!考えて考えて((┌|o^▽^o|┘))♪ (2018年5月8日 1時) (レス) id: 0101dbf24c (このIDを非表示/違反報告)
よつ葉@YouTube命。(プロフ) - Alice:Aさん» 了解!考えるねヽ(・∀・) (2018年5月7日 15時) (レス) id: 99a9981eb6 (このIDを非表示/違反報告)
Alice:A(プロフ) - よつ葉@YouTube命。さん» 楽しみにしてて!願わくばリクエストををを!!(図太い) (2018年5月6日 22時) (レス) id: 0101dbf24c (このIDを非表示/違反報告)
Alice:A(プロフ) - りんごおさん» 見てくれるだけで充分だよー!4章楽しみにしてて! (2018年5月6日 22時) (レス) id: 0101dbf24c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Alice:A | 作成日時:2018年2月7日 22時