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僕たちにできること｡ Marius ページ4

いつものアイドル誌の撮影｡

僕は久しぶりにケンティーとの撮影にワクワクしていた｡

着替えを済ませてスタジオに入るといつも通り二人でカメラの前に立った｡

カメラマンの指示に体を密着させたり､僕の背中にケンティーが乗ったりと楽しく撮影を進めた｡

終了の声が掛かっても僕はケンティーを背中に乗せたまま歩き出して､スタジオをそのまま出て控え室まで歩き出した｡

『...マリウス｡』

『分かってるよ｡でも､僕に付き合ってくれない??』

『...｡』

『しょうがないなって､僕を甘やかしてよ｡』

そう言うとケンティーはクスッと笑い､ぎゅーっと僕の首に腕を巻き付けてきた｡

『俺が甘やかされてるんじゃないのか??』

『いいの!』

そう言うとケンティーは楽しそうにずっと笑ってくれて､僕は内心ホッとしていた｡

一旦､控え室に戻って僕たちは休憩を取った｡

鏡越しに見たケンティーはすごく真剣に資料を見ていて､僕はそんなケンティーを見つめた｡

『どうした??』

しばらくすると目が合ってそう聞かれて､僕は振り向いた｡

『ケンティー｡』

『ん??』

『...まだまだ､僕は子どもなんだよね｡』

『...本当にどうしたんだ??』

そう言ってケンティーは立ち上がり､椅子を僕の目の前に置かれそこに座った｡