ちょっとした親心 ページ9
主は鏡花のことを愛している。
信じてもらえないかもしれないが、もうそれは本当に愛している。LOVEなのだ。
そのため、主は週1で探偵社の近くまで行って鏡花の様子を伺う。
流石に直接探偵社を覗く訳にはいかないので、とある喫茶店に行くのだ。
探偵社の下にある喫茶店、喫茶うずまきに。
ル「いらっしゃいませー!」
紅「うむ。」
ル「コーヒーですね?」
紅「そうじゃ。」
ル「かしこまりました」
そして、常連となった。
ちなみにワレは顕在していると一般人を驚かせてしまうため、主の中に居る。
初めて店に入った時はルーシーという給仕がギョッとした顔をしていたが、慣れたようで、今は常に笑顔を向けてくれる。
うん、可愛い。
ルーシーにはギルドのメンバーだった過去があり、主とも面識は一応あった。
まあ、敵対する相手、としてだったが…
だから会った時に戦うことになるかとある程度覚悟はしていたが、マスターがルーシーを宥め、客として来られるようになった。
ありがたい。
そして、何故か必ず探偵社のある社員が1人居るのだ。
乱「こんにちは。ポートマフィアの女剣士さん。」
名探偵、江戸川乱歩だ。
紅「…またお主か。今日も鏡花は居ないのかえ?」
そして名探偵を睨んで
紅「今日こそ鏡花と会えるかと思ったのにのう〜」
乱「まあ、警戒しているからね。」
紅「私は鏡花を連れ戻すつもりは無いと言っておろ
乱「あー!僕のパフェー!」
…毎回この調子なのである。
調べてみたところ、ワレ等が来るのに合わせて他の社員を店から追い出し、江戸川乱歩1人店に入ったり残ったりするのだ。
鏡花自身が主と会いたがって居ないうえ、主と他の社が会うと何かしらの事件が発生する恐れがある以上仕方の無いことではあるが…
…江戸川乱歩。なんとも不気味な人間だ。
乱「まあ、可哀想だし、何かしら頼まれてもいいけど?」
紅「…なら、これで鏡花に好きなものを食べさせてやってくれ。」
そう言って主は名探偵に5万円を渡した。
乱「はー、幹部サマは稼ぎが多いんだねぇ〜」
紅「…お主等はこれ以上の金額を受け取らんのじゃろう?」
乱「…」
紅「まあ良い。…会計を」
ル「はーい!」
紅「釣りは要らぬ。また来る。」
ル「ありがとうございましたー!」
主はなんたかんだでルーシーのことも可愛がっている。
乱「本当、過保護だよねぇ〜」
そんな名探偵の呟きが店内に響いたとか響かなかったとか…
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かりきな音 - 青鯖ぷりんさん» 見つけてくれてありがとー! (3月2日 10時) (レス) id: d3ef7c29ab (このIDを非表示/違反報告)
青鯖ぷりん - 見つけたよー!リア友ー! (2月25日 10時) (レス) @page6 id: 88ee4ddb0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かりきな音 | 作成日時:2024年2月23日 18時