金色夜叉の手記〈文豪ストレイドッグス〉 (ページ6)

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可愛い上司の気まぐれページ6

今日は書類仕事をする日。

主はﾜﾚに書類仕事を押し付け…ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ
頼むことが多い。

困ったものだ。

さて、今日も…

「コーヨー！！！」

！？この声は…

『エリス嬢。どうかなさいましたか？』
紅「エリス嬢。今日も可愛らしいのう。」
エ「ｴﾍﾍ、こんにちは！今日は出歩く用事は無いとリンタロウに聞いたのだけど…」
紅「そうじゃが…」
エ「じゃあコンジキヤシャを借りていくわね！」
紅「！」
『！？えﾞ？』
エ「行ってきまーす！」

…これってつまり、
書類仕事からの解放？！？！

ありがとうございますエリス嬢！！

in屋上

エ「あのねぇ、私、いちいち《コンジキヤシャ》って呼ぶのが面倒くさいなーって思ったの。だから…」

「あだ名を考えるわ！」

『ﾜﾚに、あだ名、ですか？』
エ「そうよ！あだ名！」
『…』

エ「えーっと、じゃあ《コンちゃん》！」
『…。狐みたいですね…』

エ「《キンちゃん》！」
『止めましょう』

エ「《コーちゃん》？」
『まあ、他のよりは…？』

エ「妥協したって感じがなんかヤダわ！」
『じゃあ、金色夜叉のままで良いのではないでしょうか。』
エ「それはもっとヤダ！」
『何故ですか？』

エ「仲良くなれたのだもの！あだ名で呼び合いたいじゃない！」
『！！』

そして「貴方は私に敬語を使い続けるだろうし、私とあだ名で呼び合えるような存在なんて、なかなかいないから…」と、エリス嬢は悲しげに呟いた。

『…《金色ちゃん》』
エ「…！！」
『…いかがですか？』
エ「良いわね！私はこれから貴方のことを《コンジキちゃん》と呼ぶわ！だから…
私のことも《エリスちゃん》と呼んで！」
『ﾌﾌｯ、喜んで！』
エ「じゃあそろそろコウヨウのところに帰りましょう！さっきコウヨウがチュウヤを連れてくるとか言ってたからチュウヤにも会えるかも！」

ああ…中也、可哀想に…
ﾜﾚが居ない分、人手が足りなかったのですね…

構成員に見せられるような内容でもない、となると手伝えるのは幹部である中也…

早く戻ろう…

エ「ただいまー！！」
『ただいま戻りました。』

紅「おお！中也助かったぞ。」
中「…ふぅ…」
『本当にお疲れ様でした。』
中「！！」

中也にはﾜﾚの言葉は届かないはずなのだが、何かを悟った目をして会釈し、去って行った。

エ「あら？チュウヤ、疲れてる？」

…貴方と主のせいですよ。なんて言えない…