26つ目の仮面 ページ28
『あんずちゃん、真、本当にありがとう。
真が、照明の設定と、復旧をしておいてくれて本当に助かった。
あんずちゃんが、スムーズに音響をしてくれたおかげで、違和感なくライブが進んだ。
本当に、ありがとう。』
頭を下げて、2人に礼を言うと、2人とも困ったように「頭を上げて!」と騒ぐ。
…頭を地面に擦り付けてお礼しても、足りないくらいなのに。
「うーん…あっ、じゃあ!えっと…は、ハグ…してくれないかな…なんて!め、迷惑だよね!?」
何かしてあげられることがないか、何か俺にできることがないか、と思っていると、真が顔を真っ赤に染めて言った。
変なこと言ってごめん!と赤くなった顔で慌てる真。
…ハグ?
『…ごめん、俺もしかしたら汗臭いかも…。
シャワー浴びた後の方がいいよな!?
…いや、それ以前に泉先輩に殺されたりしないよな…?』
さっきまで踊りまくってた俺は流石に汗をたくさんかいてるからな…汗臭いのに、嫌だろう。
シャワー浴びる前に色んな人にお礼を言いに行きたいからなぁ…なんて、どうするかと考えていると、ぎゅっと真が抱きついてきた。
真の顔が赤いのに対して俺の顔は真っ青になる。
『ままままことっ!?!?
お、おれ汗臭いぞ!?てかベタベタしてないか!?』
「…あのね、頼ってくれて、嬉しかったよ。
多分、みんなそうだと思う。
僕、間宮くんの役に立てる様な人じゃないから、今回、間宮くんのライブに関われて、成功させられて、良かった、ってすごく思うし、嬉しいんだ☆」
真の言葉に、あんずちゃんもうんうんと頷く。
それから、
「わ、私も行っていいですか。」
と真面目な顔で言うから、笑ってしまう。
『…ふふ、おいで、あんずちゃん。』
あんずちゃんと、真と、俺で抱き合うっていうライブ後にやるべきじゃない行動をしていたその時、
「なんだなんだ?熱い抱擁か?
それなら俺も混ぜてくれ☆
…の、前に、解決すべきことがあるな☆」
今度は、奏汰先輩を除いた流星隊メンバーと、俺の妹が、目の前に来た。
…不穏な空気になったのを察したのか、真とあんずちゃんはすぐさま俺から離れた。
『……まず、言いたいこと言わせてやる。
ほら、好きに言いなよ。
思ってること、全部。』
優しく笑えば、姫は涙目になりつつ、口を開いた。
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そぬん - 涙が止まらなかったです…。五奇人が笑顔でライブをするというのを空想上ではありますが見れて、良かったです。最高のエンドでした!! (2020年7月17日 0時) (レス) id: 5ad600b11d (このIDを非表示/違反報告)
sakurasaku(プロフ) - あ、あれ……。おかしいな……。最後辺り読んでから目から塩水が止まんねぇ……。 (2020年2月23日 19時) (レス) id: e53f230869 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - 今更ながらコメントして申し訳ありません。感動しました。奇人…夏目…いいですね…でも1番の推しはこの小説の主人公くんですね…素敵な小説をありがとうございます。 (2019年11月25日 21時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
あいあい - まだ7つ目ですがスバルくんの発言に思わず吹き出してしまいました。今から続き読みます! (2019年1月10日 0時) (レス) id: 69cadf1e76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくんのストーカーのストーカー - ニックネームあれですけど私も夏目最推しです!(漢字あってますかね?)最近夏目多くないですか?私無課金なので、凄くキツイです...最後まで読ませていただきました!とても面白かったです! (2018年3月27日 10時) (レス) id: c392d9b03c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Satori | 作成日時:2017年8月2日 17時