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五日目 ページ6

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「主。誉を取ったぞ」


出陣から帰ってきたまんばちゃんが、桜を舞わせながら部屋へとやって来た。



「おかえりまんばちゃん。これで誉50回達成だね! じゃあ、出来る範囲で願いを叶えてあげる。何がいい?」



私の本丸では誉10回ごとにご褒美として何でも願いを聞いてあげることにしている。欲しいものがあるときは私の給料から出してプレゼントするのだ。

この前、獅子王が現世のゲーム機を頼んでたっけ。



まんばちゃんは初期刀だし機動も速いからよく誉をとる。今日で50回達成した。壁に貼ってある『正』の数が堂々と10個並んでいる。




さすが初期刀! と、微笑ましい気持ちでまんばちゃんの答えを待っていると、彼はもごもごと口を動かすだけで何も言わない。


そんなに言いにくいものを要求するつもりなのかと、私も身構えた。


互いににらみ合いの状況が続く中。


その沈黙を破ったのはまんばちゃんだった。




「お、俺は……」


「うん」



彼の拳と同様、己の手にも力が篭る。







「俺は……主との時間が欲しい」






真剣な瞳。



けれどあまりにも予想外のお願いだったので、失礼ながら笑ってしまった。




「何で笑うっ! 写しがこんなことをいうのは、やはり駄目だったか……」



「あ、違う違う。まんばちゃんらしくて、つい……」



まんばちゃんの目を見つめながら、腕を広げる。




そして……




「おいで」




呼んだ。

すぐさま温もりに包まれる私の身体。随分と甘えん坊な初期刀殿は少しだけ体温が高いんだと思う。



「私との時間なんて、いつでもあげるのに」

「主……俺達付き合ってもいないのにそう言うことは……」


「え? 何が?」



この時私は知らなかった。まんばちゃんが変なことを思っていたなんて。





────“それはぷろぽーずと受け取っていいのか?”

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華骸(プロフ) - 小豆☆抹茶さん» コメントありがとうございます! 分かってくれますか、まんばちゃんの可愛さを! 同士ですね(о´∀`о) これからもたくさんまんばちゃんを愛でていきましょう!! (2017年3月22日 21時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
小豆☆抹茶 - まんばちゃんの愛らしさ…凄く分かります!私も、初期刀まんばちゃんです!まんばちゃんです!!!!!! (2017年3月21日 18時) (レス) id: 62f8b9fffc (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 亜乃歌さん» コメントありがとうございます! やはりまんばちゃんですよね! みな、違った可愛さが有りますが、まんばちゃんは放っておけないタイプだと私は思います(笑) 読んでくださりありがとうございました!(ノ´∀`*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 沖田凛和さん» コメントありがとうございます! これは私の妄想の小説になりますが、実際にこんな感じだと可愛いですよね! と言うか、まんばちゃんの全部が可愛いですよね(*≧∀≦*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
亜乃歌(プロフ) - めっちゃ面白かったです!ちなみに私も初期刀まんばです(´▽`*) (2017年1月25日 21時) (レス) id: a5d27731cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華骸 | 作成日時:2016年9月24日 21時

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