二十八日目 ページ29
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「あれ、まんば第二部隊になったの？」
加州が俺に問うた。主の影響で、この本丸の奴らは俺をまんばと呼ぶ。
「ああ」
「喧嘩でもしたの？ 主、ずっと近侍を変えてこなかったのに」
「喧嘩ではない、主の判断だ。別に今までが特殊だっただけで、珍しくはない。それに、主も写しに解放されて嬉しいだろ」
「まんばって本当に卑屈だよね」
加州は主の部屋を見つめた。
視線の先には楽しそうに話す主と最近来たばかりの鶴丸国永。この本丸は刀剣があまり揃っていない。鶴丸国永はこの本丸きってのれあ刀剣である。
例え、主がアイツを気に入っていたとしても俺は何も言うつもりはない。
しかし、何なのだろうか。
この割りきれない胸の不快感は。
初めて出会ったときのことを思い出す。
光の中で、誰かが俺の名を呼んでいた。それはとても温かく、身を委ねたくなるような声だった。俺は手を伸ばす。同時に強くなる光。抗うすべもなく目を強く瞑る。
浮遊感が抜けて。地に足がつく感覚。俺は立っているのだと自覚した。
目を開ければ、そこは鍛冶
「山姥切国広だ」
「やったよ、こんのすけ！」
「やりましたね審神者殿！」
それが義務であるように名乗ればより一層深まる女の笑顔。
「あなたは私の初期刀で、これからは私が主となります。よろしくね、まんばちゃん！」
「ま、まんば？」
「うん！ 山姥切だからまんばちゃん。嫌だった？」
「……勝手にしろ。呼び名なんて写しの俺につけるほうが可笑しいからな」
「ふふ」
顕現された当初は主なんて誰でもいいと思っていた。刀として振るわれるならば。
でも違った。
『まんばちゃん！ 出陣お疲れさま！ これ、食べて』
『これは……何だ？』
『おにぎりだよ！ 一緒に食べよう』
天真爛漫な主の笑顔。
初めての出陣のあと、主自らが作った握り飯は美味かった。
俺は主がいいと思う。
主じゃなければ意味がない。
誉をとったとしても、褒めてくれるのが主じゃなければそれに価値はない。
部屋の隅。
思い出しては柄にもなく、泣きたくなった。
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華骸(プロフ) - 小豆☆抹茶さん» コメントありがとうございます！ 分かってくれますか、まんばちゃんの可愛さを！ 同士ですね(о´∀`о) これからもたくさんまんばちゃんを愛でていきましょう！！ (2017年3月22日 21時) (
レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
小豆☆抹茶 - まんばちゃんの愛らしさ…凄く分かります！私も、初期刀まんばちゃんです!まんばちゃんです!!!!!! (2017年3月21日 18時) (レス) id: 62f8b9fffc (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 亜乃歌さん» コメントありがとうございます！ やはりまんばちゃんですよね！ みな、違った可愛さが有りますが、まんばちゃんは放っておけないタイプだと私は思います(笑) 読んでくださりありがとうございました！(ノ´∀｀*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - 沖田凛和さん» コメントありがとうございます！ これは私の妄想の小説になりますが、実際にこんな感じだと可愛いですよね！ と言うか、まんばちゃんの全部が可愛いですよね(*≧∀≦*) (2017年1月26日 18時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
亜乃歌(プロフ) - めっちゃ面白かったです！ちなみに私も初期刀まんばです(´▽｀*) (2017年1月25日 21時) (レス) id: a5d27731cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華骸 | 作成日時：2016年9月24日 21時
