第三十七話 親衛隊 ページ39
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「見てみて。こんなにぐっすり」
「ああ、見ているぞ。よぉく、見ている」
「三日月殿のその言い方は恐怖を感じますな」
「旦那は、溺愛してるからなぁ」
皆がそれぞれに言い合う中、青江が朝餉だと呼びに来た。珍しい人が呼びに来たものだ。
「しかし、A殿は如何しましょうか」
普段ならAも広間に連れていくのだが今日は訳が違う。この熱だし、今はようやく眠りについた頃。無理に連れていくより、一人が残って看病した方がいいと言うことになった。
話し合いで決めることに。
……が、そう簡単に決まるはずもない。
「俺が残ろう」
「いや、じじぃは危険だから、俺が残る」
「ボクに任せてよ!」
「俺も看ます!」
「ここは俺っちに任せな」
「俺が残るよ! 蜂須賀兄ちゃんはご飯先に食べてて」
「浦島が残るなら俺も残ろう」
「蜂須賀は長曽根さんが嫌なだけでしょ」
「うるさいぞ加州」
「僕が」「いやいや俺が」……などなど、これでは埒が明かない。
「じゃあ、僕が看よう」
「青江は絶対にダメ!!」
「おや……」
まぁ、いろいろあって僕が残ることになった。
三日月や鯰尾が駄々をこねたが一期が連れていってくれ、部屋はもとの静けさに戻る。
目の前にはぐったりとしたA。やれやれ……。たった一人の赤子が、三日月や加州達をあれほどまでに引き込むとはビックリだな。
確かに愛らしいが、騒ぐのは雅じゃないだろうに。
「あー、だー」
「よしよし。水が欲しいのかい?」
抱き起こして、水をやる。
少し飲んでから口を離した。熱が出たときでもミルクは飲むと言っていたし、皆が戻ってきたら作りにいこう。
そう思っていたが、不意に襖が開いた。
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華骸(プロフ) - 彼岸さん» ご指摘ありがとうございます! 勉強不足でした、すみません……。これから書き直してきたいと思います! 期待に応えられるような作品に近づけられるよう頑張ります(o゜◇゜)ゝ (2016年5月15日 15時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - 三日月ほとんどあなやしか言ってないじゃないですか。もう少し頑張ってください (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸 - あなやの使い方間違ってるよ (2016年5月15日 1時) (レス) id: 1299317818 (このIDを非表示/違反報告)
華骸(プロフ) - kotoさん» 返信おくれてすみません! 喉は大丈夫ですか? リクエストして貰えたのが嬉しくて直ぐ様書きました(笑)喜んでいただけたなら幸いです(о´∀`о) (2016年5月9日 19時) (レス) id: 31ae3f7e34 (このIDを非表示/違反報告)
koto(プロフ) - 夜中(※丑三つ刻)に布団の中で続き読んでたら声にならない声で叫んでました。(ひぃ、喉痛い。)リクエストにこんなに早く対応して頂けるとは……ありがとうございます!(*´∀`*) (2016年5月9日 2時) (レス) id: cd7f3fd207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華骸 | 作成日時:2016年4月6日 20時