こんこん。 ページ32
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そこには、先生と彼、
有岡くんがいた。
やっぱり、定期的に教えてもらっているんだろう。
それが毎日の日課のようになりつつあるものだとしたら、有岡くんは毎日のように先生と二人きりの時間を過ごしている。
有岡くんと話す先生はとても楽しそうで、笑顔を浮かべていて。
お前には無理だ、と押し付けられているようだった。
「....っふふ！ねぇ、違うってば...ふふ」
「...えーー？先生そうだって言ってたじゃんか！」
俺はあんなに余裕を持って先生と話せない。
きっと黙って、先生に愛想笑いをさせてしまうだろう。
そんな否定的なことを思い浮かべ、無理だと諦めたふりをしているが、心はキリキリなんて言葉じゃ済まないくらいに痛い。
俺だけが先生を独り占めできているのだと少なからず思っていたから。
だから、こんなにも容易くその時間が奪われてしまうなんて。
自分を保つようにと握っていた手の平には爪が食い込んでいる。
今すぐにでも逃げ出したいけれど、何故だか足が動かない。
そのときだった。
有岡くんと目があったのは。
睨むような、それでいて挑戦的な目は俺を嘲笑っているようにもとれた。
先生の耳元で何かを囁いた彼。
彼は先生の両手首を持ち、顔を静かに近づけ始めた。
先生は彼になされるがまま。
どうして抵抗しようとしないんだ。
もう、本当に手遅れなのだろうか。
今までは踏み入れることのなかった、
彼と先生との空間。
悲しみや辛さよりも、怒りが勝った瞬間でもあった。
触るな、なんて俺が言えたことじゃないけど。
だけど、耐えられなかった。
空いていた扉から足早に、二人の間に割り入るようにして彼が掴んでいた先生の手首を掴みとった。
あまりにも細い手首に涙が溢れそうになって無意識に力が入っていたのだろうか。
そのまま、勢いで立ち上がった先生と椅子が倒れる音。
いつのまにか作り出していた静寂な空間が破れた。
「.....何ですか？山田さん。」
彼が発した声なのかというほどに冷徹な声。
「.....触らないでもらっていいですか？....俺のなんで」
ふっと笑いながら、呆れたような表情を浮かべる彼。
「.....俺のって、別に付き合ってないでしょ？何、偉そうに言ってんだよ。」
「....っちょ、有岡くん...！」
先生が彼の名前を呼ぶのが気に入らなくて、
こんな時でも先生は彼のことを、有岡くんのことを気にかけていると思っただけで苛々した。
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konokuro(プロフ) - あひる☆さん» 1を最後まで読んで頂きありがとうございました^ - ^ 2も楽しみにしてくださいな！ (2020年3月15日 21時) (
レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - konokuroさん» 移行に行こう〜〜〜♪わーわー。。どきどきっ。。 (2020年3月15日 14時) (レス) id: 15b8e56e15 (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - あひる☆さん» あひるん！！！コメントありがとうございます^ - ^ そんなこと言っていただけるなんて....！！ こちらも早め早めの投稿を心がけます！^ - ^ (2020年2月29日 1時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - うさこさん» こんばんは。今回もお待たせいたしました...m(_ _)m そう思っていただけて嬉しいです^ - ^ そうなんです！複雑な感情と天気雨をかけてみました笑 晴れなの？雨なの？どっちなんだい！笑 (2020年2月29日 1時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - 複雑な心情を読ませていただきました〜〜♪はぁぁー・・よい！よいなぁ〜〜。ちねさんのきもちっ！！またまた楽しみにまっとりますぅ〜〜♪ (2020年2月28日 18時) (レス) id: f52dbdb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：konokuro | 作成日時：2019年6月22日 23時
