第六章 秋霖。 ページ26
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長いようで短かった夏休みも明け、9月初めの学校。
あの夏祭りであった出来事は、現実だったのか。
そんなことを今でも考えている。
今、スーツを着てクラスの皆の前で話している先生。
この先生が、俺の背中に抱きつき、山田くんと名前を呼んだ。
その事実が信じられなくて、混乱してしまう。
夢と現実の間にいるような。
生死の境目、みたいな。
どれも、実際に体験したことではないけれど、
想像しただけで目眩がして、気持ち悪くなる、そんな不安定な気持ち。
「今日から2学期です。始業式もあるので気を引き締めて頑張りましょう。」
こんなに、淡々と話している先生が。
俺に、抱きついたなんて。
何人の人が信じてくれるだろう。
自分でも信じられないくらいなのに。
。
始業式も終わり、昼休憩の時間。
いつものように顔を覗かせている知念と裕翔。
話すべきなのだろうか。
ダメだったと。
メールでは伝えていないので、聞かれるとしたら祭りのこと。
抱きつかれた、なんて言ったらきっと前向きな言葉を返してくれるだろう。
それが今の自分にとって痛くて辛いことか想像がつく。
何も進展してない、そう返そう。
笑みを浮かべて、知念達のところへ向かった。
俺は今、きちんと笑えているだろうか。
。
夏休みにあった出来事を話しながら、いつもとなんら変わりない時間を過ごす。
9月だというのに気持ち程度に吹く風はじめじめしていて気持ちが悪い。
あ、からあげ入ってる。
「あ！」
急に知念が何か思い出したように大きな声を出した。
知念も弁当にからあげが入っていたのだろうか。
そんなわけないか。
「そうだ、今日、C組に転校生入ってきたらしいよ」
何故だかニヤニヤして話す知念。
「あ、それ俺もさっき聞いた」
と、裕翔。
何のことだか分からず首を傾げると、知念が話を続けた。
「....子犬のようなプリティフェイスに、愛嬌のある屈託のない笑顔...！一日も経っていないのに廊下を歩くだけで女子の目がハートに...♡」
ミュージカル女優のように両手を胸の前で合わせ、一語喋るたびにステップを踏む知念。
「....はぁ..？」
思わず気の抜けた返事を返すと、さっきの乙女のような笑顔が消え去り、
「....その名も、有岡大貴！！」
どこに指を指しているのか、決めポーズを決めたあと、
「....伊野尾先生、もしかしたら取られちゃうかもよ...？」
さらりと、爆弾発言を落としてきた。
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konokuro(プロフ) - あひる☆さん» 1を最後まで読んで頂きありがとうございました^ - ^ 2も楽しみにしてくださいな！ (2020年3月15日 21時) (
レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - konokuroさん» 移行に行こう〜〜〜♪わーわー。。どきどきっ。。 (2020年3月15日 14時) (レス) id: 15b8e56e15 (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - あひる☆さん» あひるん！！！コメントありがとうございます^ - ^ そんなこと言っていただけるなんて....！！ こちらも早め早めの投稿を心がけます！^ - ^ (2020年2月29日 1時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - うさこさん» こんばんは。今回もお待たせいたしました...m(_ _)m そう思っていただけて嬉しいです^ - ^ そうなんです！複雑な感情と天気雨をかけてみました笑 晴れなの？雨なの？どっちなんだい！笑 (2020年2月29日 1時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - 複雑な心情を読ませていただきました〜〜♪はぁぁー・・よい！よいなぁ〜〜。ちねさんのきもちっ！！またまた楽しみにまっとりますぅ〜〜♪ (2020年2月28日 18時) (レス) id: f52dbdb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：konokuro | 作成日時：2019年6月22日 23時
