気になるあの娘は先輩グループの紅一点【Kazuma.K】

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それからというもの


なんで女がとは思っていたけど少し興味を持った




特にこれといって変わった様子は見つからんかった。

でも、やけに色んな人との距離が近い。
俺はまだ知らんだけやった。


俺が見てる子が天才だってこと。



それが垣間見えはじめたのは観察を初めて2年経った頃

HIGH＆LOWのプロジェクトで
GENEさんとコラボすることになった。


ジムに行くといつもより騒がしかった。


｢亜嵐さんに龍友さんお疲れ様です｣

亜｢お、壱馬お疲れ！｣

｢…今日は一段と賑わってますね｣

亜｢あー…多分Aのせい｣

｢え？｣

龍｢A！ほんまにええんやな｣

｢大丈夫、本業こっちにシフトしたし
今年はハイローしかないし！
LIVEも控えてるから鍛えなきゃ｣

亜｢…負けず嫌いでさウチの子。
俺たちと同じメニューやるって言って聞かないのよ

でも、一応女優もやってるし
あんまり筋肉つけない方がいいでしょって話したら
今年はハイローしかないからむしろ好都合、だってさ｣


その瞬間、
俺が今まで見てきたのはなんだったんだ、
と思いはじめた。


俺は今まで影で寝てる姿、
楽しそうに先輩たちと話す姿、
時折顔を出しては慎達だけじゃなくて
RAMPAGE全員に差し入れする姿、

…正直ちょっと媚びてるんかとばっかり思ってた



特に答えにたどり着く回答をされたわけではないが
亜嵐さんの話を聞く限り
彼女の辞書に媚びるなんて言葉はない。



｢…あれが素ってことですよね｣

亜｢んー、まぁ、そうかもね。
昔からあんな感じだし、
あんま知られてないけど劇団EXILEの舞台、
一緒に出たことあってさ

そんときから自分の納得する演技が出来上がるまで
やり続けるタイプだったし
特にダンスに関してはこだわりが強いみたいで
暇さえあれば踊ってたよ｣

｢……見てるだけだと分からないことも多いんですね｣

亜｢…？まぁ、Aは特殊だし
オンとオフの差がホラーレベルだから
オフの時のA見ててもなんの参考にもならないよ｣


亜嵐さんは全てを悟ったかのように
俺の聞きたかった答えを的確に答えてくれた。


大｢あ、またやってる
頑張りすぎじゃない？ここ数日。倒れるよ？｣

『その時は大樹くん。
君も道連れな？』

大｢え、程々にして…。｣

亜｢いいぞA！もっと言え！｣

大｢え、やめて！？｣

『あー！うっしゃ！
終わったから次は大樹くんの番だよー
あたし飲み物買ってくるから頑張ってねー』





…俺が見てたいつもの調子に戻った。

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