気になるあの娘は先輩グループの紅一点【Kazuma.K】

紅一点も悩みます ページ15

今日も目が覚めてしまった。

何となく歩いて行きたくてマネージャーに伝えた。



｢あれ、珍しいおはよう｣
と、聞き覚えのある声。

想像はついてたけど振り返ってその正体を確認する


『あ、やっぱり涼太くんか
おはよう、今日歩きで来たんだね』

涼｢何となくそんな気分でさ
それより、元気なくない？なんかあった？｣


勘の鋭さに関して片寄涼太には敵わない。
だけど…


『何も無いよ』
と、嘘を付いた。


涼｢…そ？無理は体に毒だからね｣


…全てを察しられてる感じがする。



その後も気を使ってか、
ずっと喋ってくれた涼太くんとメンバーの所まで行った



龍｢おー、Aと涼太おはようさん｣

涼｢おはようございます｣

『龍友くん、おはよ』

龍｢なんや、顔色悪いな。
…どしたん？｣

『…そう？ 普通だよ。』


そんな、心配されるほどかな…？


少しするとメンディーくん以外の全員が揃った。
そしてみんな、第2声には体調悪いの？とか聞いてくる





…普通にしてるつもりなんだけどな

『…飲み物買ってくる』

裕｢コケんようにな？｣

亜｢俺も一緒に着いてくよ？｣

『いや、大丈夫です。
コケんようにって…(笑)
まぁ、コケたらコケたで仕方ないかな』


そう言って私はトレーニングルームに向かった

え、飲み物は？って？
口実だよ。口実。1人になるための


まぁ、私がそもそも
なんでこんなにブルーになってるかと言うと
みんなには嘘ついてるけど、当然、理由があります。


昨日の帰り、壱馬くんに送ってもらったあと
ポストに届いてた郵便物を出してから部屋に戻った

それで、その中の1枚に手紙が入ってた。



その手紙の相手が、自覚なし束縛激しめの元カレで
ヨリを戻してほしいと言う内容、それとカッターの刃
更には、あんまり言いたくないけど、
1人で致し終わった後の残骸の写真。

マジで吐き気しかしなかった


怖かった。引っ越したはずなのに住所だって知られてた



本当は…メンバーに助けてほしかった
…でも、私情で足は引っ張りたくなかった。

まぁ、もうこうなってる時点で
足を引っ張ってるどころか
引きずり回してるくらいにはなってると思うけど


…メンバーじゃなければ話せるかもしれない

そう、メンバーじゃない…







……壱馬くん





｢お、Aやん。おはよ…何かあったん？｣

…この声は、私が今1番会いたかった人。


『壱馬くん…！』
そう言って無意識に抱きついてしまった。


やらかした…。

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