vol.22 ページ23
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「───いた、」
「・・・あ?」
昼休み、購買に酢昆布は売っていなかったからなけなしの財産をはたいて神楽にお昼を奢り、それから屋上に来てみれば案の定高杉がいて。
まともに顔を合わせるのは、あの日以来だ。
「あ、の・・・えっとね高杉、」
「・・・」
結局なんて言おうか考えていないままだった。
「えっと、あの・・・」
どうしよう、なんて言おうとしてるんだっけ。
私が言わなくちゃいけないことってなんだっけ。
・・・っていうかそもそも私、何しにココ来たんだっけ!?
完全に頭の中はパニックだけどそれを必死に隠して、高杉に伝えたいことを引っ張りだそうとする。
「うんと、ね・・・えっと、」
「鬱陶しい。テメェの言いたいことなんざもう分かってら」
「・・・ゔ、」
「おおかた銀八と進展でもしたンだろ。
で、それを俺にわざわざ報告なんざテメェも酷なことするなァ?」
「・・・ぁぅ、」
ここまでバッチリ言い当てられてしまっては、反論の余地もない。
ぐうの音も出ないとはまさにこの事。
「安心しろ、別に責めてるわけじゃねェよ。
・・・良かったな」
「え・・・」
「ドロドロ複雑なのは嫌ェだ。
かといって諦める気もねェよ。
・・・ただ、テメェが幸せならそれでいいってだけだ」
「高杉、」
隙がありゃ奪いに行ってやる、と言い残して、高杉は私の頭に手を置いて屋上を出ていった。
「・・・ありがと」
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ぴえん - えーっ良いところなのに更新停止なんて! (2020年9月29日 19時) (レス) id: 33d74645c1 (このIDを非表示/違反報告)
もこす - もしや作者様レドベル知ってますか? (2019年10月12日 12時) (レス) id: fb5dff43fb (このIDを非表示/違反報告)
夕焼け(プロフ) - 頑張ってください!更新楽しみにしてます! (2018年7月18日 19時) (レス) id: 41489a1304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぐり | 作成日時:2018年7月5日 21時