変わっていくもの2 ページ15
毎日そうそう幸せなことはないもので。
児童が可愛いとはいえ、仕事の大変さに嫌になるのもまた仕方のないことであった。
『はぁ…しんどい。本当に…。』
放課後、職員室で仕事をしながらボソボソと香桃葉は呟いた。
「分かる。先生も本当お疲れ。」
そういって女性教員が優しく声をかけてくれる。
『ありがとうございます。』
仕事をしながら、ふと香桃葉は雲雀が何をしているのかが気になった。
『(まぁいつもいつも職員室にいるわけないよね。忙しい人だし、帰る時にまた声かけよ。)』
そう思い、仕事を再開させた。
一方雲雀は、風紀財団として並森中学校にいた。
「恭さん、この資料ですが…」
草壁が資料を持ち、雲雀のもとへと来る。
「うん、例の資料だね。そこに置いといて、目を通しておくよ。」
「はい。ちなみに、香桃葉さんのことですが…」
「うん、何か分かったかい？」
「分かったことはたくさんあるのですが、どこからお伝えしていいか…。」
草壁は香桃葉のことについて書いてある資料を見ながら呆れ気味に言う。
「とりあえず、公務員の彼女とはどのくらいの接触が許されるの？」
「風紀財団はあくまでも一般企業なのでなにも問題ないかと。」
「そう。沢田綱吉らとの関わりは？」
「そこなんですが、一般的に言えば、マフィアとの関係があると知られてはまずいと思います。ましてや1年目ですから、そういったことには厳しいのではないかと。」
「…なるほどね。なら、彼らと関わりをもたなければ彼女との接触は問題ないんだね。」
「はい。一応そのようになっています。…が、さすがにあのボンゴレと関係を断つのは難しいかと…。」
「守護者だろうとなんだろうと関係ないよ。」
彼女は何があっても不幸にさせない。
雲雀はそういうと、並森中学校をたったのだった。
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作者名：香桃葉 | 作成日時：2020年7月19日 11時
