10年後雲雀さんには敵いません。 (ページ13)

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変わらない関係13～主人公side～ページ13

「だとしたらどうするの？」

少し低めの声で雲雀さんは聞いた。

『いや、別にどうもしませんよ。ただ、雲雀さんが恋をするってことが驚いたというかなんというか…』

仕事の疲れからか、普段なら絶対に言えないであろうことも平気で言えた。

「僕だって人間だからね。恋ぐらい経験はあるさ。」

チクリと胸が痛くなるのを堪えながら聞いた。

『お付き合いしたことは…あるんですか？』

「……君は？」

『質問返し…！？私は…ありますよ。』

「何人？」

『…遊ばれたのとかをのけたら、4人ですかね。』

「入れたら？」

『…6人。』

「ふぅん。」

どことなく不機嫌そうな声が聞こえてきて不安になった。

『…雲雀さんは？』

「僕？僕は…」

自分から聞いときながら、心臓の音がうるさかった。聞きたくないと思った。

「僕は教えない。」

『え？』

「教えたところで、君も僕もなんのメリットもないからね。」

『…ずる。』

「なにさ。」

『自分だけ答えさせといてそれはずるいと思います。』

ほんとに本当に。この人はずるい。

「君が勝手に答えただけでしょ。僕はなにも言ってないよ。」

こういう屁理屈言うところとか何も変わってない。

『確かにそうですけど…！！あーもうずるいなぁ、ほんとに。』

そう言いながらも、私の顔は綻んでいた。

「…何笑ってるの。」

『いやもう、なんか、くだらないなぁと思って。』

「フッ、確かにね。こんな時間を味わわせてくれるのは君だけだよ。」

『？それってどういう…』

話をしているうちに、家についた。

「着いたよ。これからも楽しませてね。おやすみ。」

そういうと、雲雀さんは帰っていったのだった。