10年後雲雀さんには敵いません。 (ページ4)

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変わらない関係4 ページ4

雲雀とは、約2、3年ぶりの再会であった。
香桃葉は大学に入り、教員免許や試験のために勉強していたこともあり、ツナたちとは疎遠になっていた。特に雲雀は、他の守護者達と交わらないこともあり、会う機会は無かった。

20時ごろ、仕事を終えた香桃葉に雲雀が話しかける。

「ねぇ君。今何時だと思ってるの？」

『8時でしょ？遅いって言われるのは分かってるんだけどね…』

仕事が終わらないのよと苦笑いする香桃葉に、雲雀は呆れながら言う。

「それは君の仕事の効率が悪いからでしょ。もっと取捨選択しないとやっていけないよ。」

その言葉を聞いて、香桃葉はむすっとして言い返した。

『そんなの分かってるよ。でも、社会人一年目からそんななんでも出来るわけないじゃん。雲雀さんは出来るかもしれないけど、私はそんな器用じゃない。』

「へぇ。僕に言い返すなんて君、大した度胸だね。」

面白いと言わんばかりの笑顔で雲雀が香桃葉を見る。

『言い返すもなにも、風紀財団の貴方と一公務員の私では世界が違いすぎて想像できないでしょ。だから知ったように言わないでほしいってだけです。』

「知ってるよ。君の不器用さも真面目さもね。」

その言葉に驚きを隠せない香桃葉。

『！？……中学校一緒なだけで、そんな分からないでしょ。』

「僕を誰だと思ってるの？会ってなくても君がどんな生活を送ってたかなんて想像に難くないな。」

変わってない…この人は中学生からずっとこのままだ。
そう思った香桃葉であった。