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第100話 ページ10

「元は伴侶を亡くされた高齢者向けに開発されたアプリです」


「え、、、なに?」


「ですから、菜奈さんと会話ができるアプリです」


「、、、」


「まぁ今のところ、簡単なことしか喋りませんが、繰り返し話しかけることで学習し、よりご本人に近い、、、」


 翔太さんのメールとかを参考に作ったのか、、、


「どーやんさぁ、、」


 翔太さんはやっと口を開いた


「怒りが抑えられなくなった時や、どうしようもなくさみしくなった時、話しかけてみてください」


「気持ちは嬉しいけどさ、さすがに、、、笑っちゃうよ」


「まぁ、、、気が向いたら」


「、、、」


 翔太さんは無言でアイコンをタップした。そこには【AI菜奈ちゃん】の文字が浮かんでいた


『あ、あの私、部屋に戻りますね』


「あ、俺も帰る」


『失礼しました』


「あ、気をつけて」


「、、、」


 翔太さんは画面をみたままで前を向いていない。危ないと思うが、、大丈夫だろうか。


 その次の日


 今日は沙和ちゃんのお見舞いに行こうと思う。花と果物を持って病院に行った。病室にはご両親と思わしき人と何故か幹葉さんがいた


『こんにちは』


「こんにちは〜。Aさんも来たんですねぇ」


「沙和のお友達かい?」


『はい。友人です。あの、これ心ばかりのものですが、、、』


「まぁー、おおきに」


 喜んでもらえたみたいだ


『沙和ちゃん、早く目覚めると良いですね』


ご両親と会話していると二階堂さんが来た


『あ、こんにちは』


「、、、どうも」


「あぁ二階堂さん、毎日すいません」


「いえ」


 二階堂さんはドアを閉めた。さて、そろそろ帰ろうかな


『お先に失礼します』


「あ、はい。お気をつけて」


 私はご両親に礼をし部屋を出た。幹葉さんは帰らないのか、、、なんか嫌な感じだな、、、。

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作者名:音楽ガール | 作成日時:2020年9月27日 18時

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