知らないは知っている (ページ2)

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私は… ページ2

ピピッ、ピピッ…

　目覚まし時計のアラーム音が部屋中に鳴り響いた。私は、重い体を起こして目覚ましを止めた。
　ふと、カレンダーを見ると、

　一月十二日。

　高校受験一般入試の一ヶ月前。

　開成組の皆は、そのままエスカレーター式で入学する予定だそう。でも、進級試験はあるみたい。

　若武は、今年こそ受かってやる!って開成にリベンジするみたい。
　
　若武は、同じ挫折の気持ちを分け合った仲だから余計に受かって欲しいな。
　
　翼も、このまま浜田で高校に進級するんじゃなくて、筑波大学附属駒場高校にリベンジするみたい。
　
　翼なら、絶対受かると思うな。

　忍は、以外にも筑波大学附属高校に受験するんだって。

　絶対面倒くさいとかいって、このまま浜田に通うと思ってたけど、どうやらこの高校の自由な校風が気に入ったんだって。

　私も、受験をすることにした。

　正直言って、また落ちちゃうんじゃないかって凄く怖いし、あの絶望感を味わいたくないって、思ってる。

　でも、今まで皆と一緒に居て私は、逃げてばかりじゃ駄目だ、このままじゃ私は、自分に自信が持てなくなる。って思うようになったんだ。

　だから、私は

　慶應義塾女子高校を受ける。

　最初は、東朋を受けようと思った。でも、私の将来に一番大きな切り札になるのは、ここだから。

　皆が行くところに比べるとほんの少し劣るけど、東朋と比べると圧倒的に偏差値が高い。

　とてもじゃないけど、今のままじゃ絶対受からない。だから、私は今まで以上に死物狂いで、勉強をした。
　
　あのママが、心配するほどに。

　でも、私は諦めない。胸を張って皆と一緒に歩けるように、夢を叶えるために。