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珈琲 ページ5

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珈琲の何とも芳しい匂いが鼻腔を擽る。
元来のカフェイン中毒である僕は
何も入れずコーヒーを口に流し込んだ。

じんわりと胸に落ちる心地よい温度、
苦味が口の中に広がり。

カーッと呆けていた頭を忽ち落ち着かせてくれる。
僕は珈琲を堪能しながら、彼女を見る。

そして僕は等々気になってこう質問した。
成る可くさりげなくを装うと思いながら。



「それで、相談ってのは?」

余りにも硬い声が出た。
さりげなさが一欠片もない。
まるで先程から気になってそわそわと聞き出した男みたいだ。

僕は羞恥により染まった頬を隠すように下を向く。


「んー、実は此処じゃあんまり言えないんだよ。
場所変えましょ」



彼女は真剣な声で返してきた。




でも、僕はこの時少しばかり嫌な予感がしたのだ。

胸焼けみたいな不快な気持ち。
その言葉が刃みたいにこぞって追いかけられてるような。不吉なそんな予感が。



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作者名:エアーマジック | 作成日時:2018年1月8日 16時

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