No.007 ページ7
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「 どうしたんですか?こんな夜に 」
「 いやいや、Aちゃんもやろ、危ないで? 」
「 タクシーだったので大丈夫ですよ!ところでどんな用ですか? 」
「 おにぎり作りすぎて余ってしもてな?明日売るには乾燥してまうし、どうせなら食おうと思ってな。ほら、朝渡せんかったやろ? 」
「 いいんですか?!頂きます! 」
着ていたコートを脱いで手に持ち、先程まで花束を入れていた紙袋を店内に置いて隣のおにぎり宮に入る
お店の中は落ち着いていて、お米のいい匂いがした。
「 はい、今日もお疲れさん。ということで好きな具が入ったやつ作ったるで 」
「 じゃあ、、柴漬けお願いできますか?? 」
「 柴漬け?渋いなあ、あんま居らんやろ同年代で好きな奴 」
「 そうなんですよ…だから高校時代何それって目でよく見られてたんです 」
「 そういや高校どこなん? 」
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「 井闥山学院高校でした 」
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そう、私の苗字で察した方もいるであろう(誰に話してんだ)
私の高校は井闥山学院。そして兄は ______________
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「 私の苗字、知ってましたよね?兄は古森元也です。知ってますかね、、元高校バレー界No.1リベロって言われてたんですよ。自慢の兄です 」
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「 古森くんか!あーー!わかるわ!俺もバレーしてた! 」
「 エッそうなんですか?! 」
「 それこそ苗字の宮で分からん? 」
「 もしかして、、宮ツインズ.....?!? 」
「 だいせーかーい。 ということでほれ、柴漬けおにぎりな 」
「 ありがとうございます!! 」
目の前のおにぎりにかぶり付き空腹を満たす
柴漬けの独特な味と匂いがこれまたたまらない
にしても、宮ツインズって…!!
「 侑さんの双子の兄弟じゃん…!! 」
「 おっ、タメで話す? 」
「 いやっ、一応わたし年下ですし… 」
「 ええで、別にタメでも 」
「 ほ、ほんとですか? 」
「 嘘はつかんで、元キャプテンに鬼ほど言われとったからなあ 」
ふふふ、と当時を思い起こしているであろう治さんの顔はすごい緩み切っていてとても可愛かった。
でもおにぎりを作る手と、食べる手は止まらず目の前で大量のおにぎりが治さんの口というブラックホールに吸い込まれていってった。
「 せや、ほんならバレー観にいかん? 」
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仔犬(プロフ) - ゆうさん» 温かいお言葉有難う御座います!また今描いている作品が落ち着いたら続編出そうかななんて思ってます(^^)v気長に待っていただければ幸いです (2020年5月9日 22時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 彗。さん» 有り難いお言葉有難う御座います!キュンキュンしてもらえてなら幸いです!(`・ω・´) (2020年5月9日 22時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - すごく素敵な作品で一気に読んでしまいました!その後とか続編とかあったらいいなって思います。大好きです! (2020年5月9日 21時) (レス) id: b97f6377b3 (このIDを非表示/違反報告)
彗。(プロフ) - とても素敵な作品で読んでいてキュンキュンしました笑 完結おめでとうございます。 (2020年5月6日 20時) (レス) id: 6c56bd37ca (このIDを非表示/違反報告)
名無し39526号(プロフ) - 黒瀬さん» 優しいお言葉ありがとうございます!( ; ; )更新頑張ります! (2020年4月23日 23時) (レス) id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仔犬 | 作成日時:2020年4月16日 21時