8話 ページ29
国「すまないがお前たちはここ少しで座っていてくれ」
国木田さんに来客用のソファーに座らされ、太宰さんを引き摺って別室へ連れて行ってしまった。
グッバイ太宰さん、こってり絞られろよ。
ちなみに先の心中発言も国木田ママンには伝えておいたので、それも一緒に怒られるだろう。
まぁそれでも懲りないのだろうけど。
ナ「お茶ですわ、」
『ありがとうございます、ナオミさん』
ナ「いえいえ、……それにしても、昨日今日出会ったばかりのお二人には見えませんわ」
ナオミちゃんが右手を頬に当ててにこりと笑う。
隣に座る鏡花ちゃんはと言うと、ピッタリと私にくっついて当たりをキョロキョロと見回している。
……うん、やはり天使はここに居た。
『そう、でしょうか、』
ナ「えぇ、顔は似てませんけど……姉妹に見えますわ」
満面の笑みでとんでもない事を言ったぞこの人。
それを聞いていたのか、鏡花ちゃんが私の服の袖を少し引っ張る。
『どうしたの?』
鏡「……私は、Aが、お姉さんでも、構わない」
私はその言葉に絶句し、ポカンと口を開けた。
いや待っっっって????
待っっっって??????????(混乱)
今、いま、イマ、鏡花ちゃん、なんてった????
言われた事が一瞬遅れて理解したわ。
お姉さんでも、構わない……????
え???いやそんな事よりも、そんな事よりも!!
そんな事じゃないけど!!!
『……名前、初めて、呼んで、くれ、た、』
嬉しさの余りわなわなとしながら口に出してしまった。
しかも言った本人は少し照れているし、それを見たナオミちゃんは可愛いものを目撃してしまったとばかりにこれでもかと言うばかりに笑顔だ。
『、鏡花ちゃん!いいよ、私鏡花ちゃんのお姉さんになって、鏡花ちゃんのこと絶対守るから!』
耐え切れなくなり、鏡花ちゃんに抱き着くと、頭と背中を少し乱暴に撫でまくる。
鏡花ちゃんは、少し嬉しそうに「ありがとう」と呟いてぎゅうと抱き返してきた。
きっと私より鏡花ちゃんの方が何倍も強い筈なのに、それなのにこんな言葉が咄嗟に飛び出てしまった。
でも、鏡花ちゃんが安心した声色を出したのだと思うと、少しだけ、少しだけ、彼女の闇を私は振り払うことが出来たのだろうか。
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暁郗 - マフィン……仕様ですよね?? (2021年1月5日 11時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - めっちゃ好みです〜!続き楽しみにしてます! (2020年10月10日 14時) (レス) id: b284cf17d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです〜〜〜!!応援しています!!頑張ってください! (2019年9月19日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 面白いです!好きです!どうか続き更新のご慈悲を…!! (2019年8月5日 1時) (レス) id: e0e3857385 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - おもしろい!!!!応援しています!!!! (2019年7月25日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡花@狐さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年6月8日 20時