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4話 ページ15

女「はろーえぶりわん!!二日ぶりだねぇ!!!」
『なっ、女神?!』

いつの間にか白いだだっ広い空間へと飛ばされてきていた私の目の前に、女神がニコニコとした笑顔でこちらを見ていた。

女「いやねぇ、きちんと通帳とアパートの名義の話しておかないといけないなぁと」
『……手紙に先に書いとけよ』
女「忘れてたっ!テヘッ!」
『……で、どんな話だ』
女「あの世界での君は一応中学までは田舎に住んでたんだけど、両親がある日他界して、ヨコハマの叔母の家に引き取られるんだけど、その叔母が嫌な人で、アパートのおばちゃんが快くその話を聞いて部屋を貸してくれてるって言う設定」
『……設定かよ!!』
女「通帳は親の貯金が全て子どもに行くよう元々設定されてた、っていう設定」
『ふわっとしてるなぁ……』
女「ま!アパートのおばちゃんの件はほんとにそう言う話になったと覚えさせ……覚えてるから!!」
『今一瞬物騒な言葉聞こえたぞ』

「気の所為だよ〜」と言いながら目を背ける女神。
確かに16歳ではアパートは借りれない。
不動産やらなんやら通してたら借りることは不可能だ。
だから都合はいいのだ、都合は。

『で、今原作で言うとどこら辺なの、鏡花ちゃんとかまだ会ってないみたいだし』
女「そうだねぇー、漫画で言うと、ちょうど2巻の乱歩さんが刑事さんの犯罪を見抜いたところが昨日だったかな」
『……つまりこれからマフィアとの抗争が始まると、』
女「Exactly(その通り)、敦くんが狙われるアレね!と言っても、まだ数週間ほど先だけど、」

成程、やはり時間の流れも違うようだ。
これなら鏡花ちゃんの暗殺も幾度か止められるし、……そもそもあの子をマフィアから引っ張り出せるのでは?
確かに敦くんと龍ちゃんとの激突は必要だ、それに巻き込まれている鏡花ちゃんも重要だ。
だけど、私側に引っ張り込むのは、ここでしか出来ない。

『……女神、』
女「大丈夫、ここは「本」の外の世界だから、あなたがいるという、一つの世界」
『成程、了解した』

未来は少し変わる。
本の道筋とはかけ離れた物に変わって行く。


今この世界の決定権は、まだ私の手の中だ。

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暁郗 - マフィン……仕様ですよね?? (2021年1月5日 11時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - めっちゃ好みです〜!続き楽しみにしてます! (2020年10月10日 14時) (レス) id: b284cf17d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです〜〜〜!!応援しています!!頑張ってください! (2019年9月19日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 面白いです!好きです!どうか続き更新のご慈悲を…!! (2019年8月5日 1時) (レス) id: e0e3857385 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - おもしろい!!!!応援しています!!!! (2019年7月25日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鏡花@狐さん | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年6月8日 20時

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